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リストラ


「君はクビだ」
「そ、そんな! どうして僕が?!」
「君は何度同じミスを繰り返せば気が済むんだね?! 
 そんな奴はいらないんだよ!」
 クビを宣告された社員は失意の表情を浮かべ、とぼとぼと去って行った。
「悪く思うなよ。これも会社のためなんだ」

 私はまた一人害虫を追い払ったと思うと、晴れ晴れした気分になった。
 会社はボランティアではないのだ。
 利益にならない人間はどんどん切る。
 そうしないと、会社は潰れてしまうのだ。

 解雇すべき人間はたくさんいる。
 同じミスをする者、遅刻する者、働きの悪い中高年、返事が遅い者。
 ……挙げればキリがない。
 彼らを一掃するのが、上司である私の重大な使命だ。

 もちろん、社内には不満の声もあった。
 だが、進歩には犠牲がつきものだ。要らない社員を減らすのは当然のことだ。
 これで我が社の業績はまた伸びるだろう。
 そう思うと残業の進み具合も良くなってきた。

 仕事が終わって帰ると、夜の11時になっていた。
「おーい、帰ったぞー」
「あなた、何度言ったらわかるの?! 
 今日はプラスチックゴミの日だったでしょ!! 
 あなたが出さないとまたゴミが溜まっちゃうじゃない!!」
「すまん、すまん。忘れてたんだ」
「それと、遅くなる時はちゃんと連絡して!
 いい年してなんでそんな基本的なことができないの!!」
 ……また小言か。小言の多い人間もクビにすべきだろうな。
「返事は?!」

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テーマ : 自作小説 - ジャンル : 小説・文学

そばを食べるときに僕が考えたこと

今日、近所のソバ屋(重ね言葉ではない)に昼食をとりにいった。

私はソバは好きではないが、ソバを食べている自分は好きだ。
テストを解いているときや、採用面接を受けているときと違って、醜態をさらす必要がないからだ。
もし面接中にソバを食べても良いのなら、喉越しの良い自己PRができるだろう。

店の中は、白塗りの壁を木の柱が支えており、広々としていた。
どちらかと言えばイタリア料理が似合いそうなレイアウトだ。
しかし、ピザが出てくると困る。
ピザは1年前に食べたばかりだからだ。
もし今日食べると、来年もまた食べなければならないという義務感に襲われてしまう。
義務は勤労だけでたくさんだ(勤労はしていないが)。

暫くすると、綺麗な女性店員さんが注文をとりにきた。
『透き通るような』という表現が役不足に感じられるほど、綺麗な肌だった。
透き通るような下着と言えば良かったかもしれない。

私はランチメニューを頼んだ。
前菜とそばと天ぷらのセットだ。

前菜は、肉・カボチャ・ブロッコリー・昆布などをゲルで固めたような料理だった。
マスタードとマヨネーズを混ぜたようなソースと、めかぶ(?)入りのレモン汁を掛けて食べるようだ。
口に入れると、野菜の甘みが全体に広がり、とても美味しかった。
私は、「ためしてガッテン」でやっていた「節約調理法」で作った野菜の味を思い出した。
茹でる際に少量の水を入れて蓋をすることで、蒸気のパワーが野菜の甘みを引き出すのだ。

私は調理法がわかって上機嫌になった。
店内BGMの「風の通り道」を聴いて、エレクトーン発表会で失敗したことを思い出すまでは。
私はこの店のBGMの選択に明確な悪意を感じた。
テストや採用面接だけでなく、エレクトーン発表会でも失敗する人間だという事実を突きつけるのは、無慈悲である。

そんなことを考えていると、ソバと天ぷらが出てきた。
白くツルツルしたソバを、少しアルコールの効いたそばつゆに付けて食べた。
すっきりとした味だが、どうも風味が感じられない。
天ぷらも、柔らかな具とサクサクした衣の食感が良かったが、味はイマイチだった。

早々に味わう楽しみがなくなったので、私は他の楽しみ方を模索した。
そして、「すイエんサー」でやっていた「ソバを絡めずに持ち上げる」ワザを試そうと考えた。
しかし、ソバが元々ツルツルだったのでワザの出番はなかった。
幸い、どんなワザだったのか思い出せなかったから良かったものの、折角の機会が失われてしまったのは残念である。

食べ終わり、店の外に出て疑問が湧いた。
「なぜ失敗は思い出せるのに、ワザを思い出せないのだろう」
これを防ぐには、失敗を思い出すワザを身に付けるしかない。
失敗を思い出すたびに「これはワザだ」と思えば、同時にワザを思い出したことになり、無力感が和らぐはずである。
素晴らしい発見だ。

今日もまたひとつ、無力感が減った。
このペースでいけば、いつの日か自信が持てるようになるかもしれない。
しかし、この思いつき自体が失敗だとわかったらどうすべきだろう。
そう考えると嫌な気分になってきた。
やはりソバは嫌いだ。
大晦日まで食べるのはやめておこう。


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本文は、土屋賢二さんのエッセイを真似て書いたが、どこか物足りない。
「哲学」の要素が抜けているのだろう。
自虐ネタだけでなく、あらゆるものを疑う姿勢が必要だ。
「日本料理屋とはなにか」
「そばとは何か」 etc.

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自己分析は必要か

就活は自己分析から始まると言われている(言わされているのかもしれない)。
自己分析をするのは「自分のどのような資質や能力が人から認められているか」を知るためである。
また、「自分はどんな人間か」「何をしたいか」を知るためだと言う人もいる。

だが、本当に自己分析は必要なのだろうか。
「自己分析をすればするほどわからなくなった」という人もいる。
「箱の中にいる猫が生きているか死んでいるかわからなくなった」という学者もいる。
これらからわかるのは「学者にならないほうがよい」ということだけだ。
自己分析は、やればやるほどディスクシステムである。

私もかつて、自己分析をしたことがあった。
だが、自分の長所を探しても「冷静」しか見つからず、パニックに陥った。
探せば探すほどわからなくなり、収穫は0だった。
探し物が得意という長所がなくなったから、マイナスといっても良い。

自分がどんな人間かがわからないのなら、何をしたいのかを考えるしかない。
「何をしたいか」とは「どう役に立ちたいか」と同義である。
だが「人に迷惑をかけないために引きこもる」
「他人の発言の機会を奪わないために黙る」
「RTやfavを多用する」
といったことは評価されない。
以上のことから、役立ち方はマニュアル化されていることがわかる。

経営コンサルタントの佐藤芳直さんは
「”役立つ生き方”を教えずに
 ”役立ち方”を均一化すると
 おかしな方向に進む」
と言っている(正しくは「書いている」かもしれない)。

役立つ生き方とは何か。
よくわからないが、こんな文章を書いても誰の役にも立たないことはわかる。
私の長所は、自分の欠点がわかることだ。

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飲酒運転免許


「検問です」
 サークル仲間との飲み会の帰り道、警察に呼び止められ、ブレーキを踏んだ。
「飲酒運転の検問です」
 俺と同い年くらいの警官に促される前に、財布から免許を取り出して見せた。
 途端に、警官に笑顔が戻った。
「あ、免除ですか。どうぞ」
 再びアクセルを踏む。俺がさっき見せたのは飲酒運転免許だ。
 この免許を持ってれば、飲酒運転をしても罪にならないのだ。

 飲酒運転が罪になるのは「飲酒中は判断能力が低下する」からだ。
 しかし「運転手の判断能力を他人が判断できるわけがない」という訴えが様々な場所で起こり、社会問題となっていた。
 そこで、この飲酒免許ができたってわけだ。
 これを持っていれば、判断能力アリとみなされ罪には問われないのだ。
 
 実際、多少の飲酒では交通事故を起こすことはない。
 要は運転テクニックの問題なのだ。
 飲酒運転が問題になったのは、下手な奴が飲酒したときにたまたま事故を起こしただけだと思う。

 この免許をとってよかった。
 取得に30万かかったが、おかげで帰りの心配をする必要がなくなった。
 もし取っていなかったら、タクシー代が余計にかさんだに違いない。

 家に着く。今日も事故はなかった。
 まぁ、当然だな。
 俺はいつものようにテレビを付けた。

「ニュースです。今日未明、飲酒運転の車が歩行者2人をはねました。
 運転手は、飲酒運転免許を持っていなかった、とのことです」

 まったく、馬鹿なやつだ。
 免許をとっておけば少しは罪が軽くなったのに。

「なお、裁判所の発表によると、運転手は当時意識が朦朧としており、責任能力がないため罪には問えない、とのことです」

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インターネット

「PCを買ってきたよ」
「また無駄遣いして」
「そんなことないよ。これからは一家に一台PCの時代だ。インターネットがあれば知りたいことがすぐに調べられるんだよ」
「ふーん。じゃあ私も使ってもいい? 料理のレシピを知りたいの」
「あ、ちょっと待って。設置したんだけど繋がらない」
「インターネットで調べたら?」

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読書メーター 6月まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3991ページ
ナイス数:28ナイス

悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利! !  (HJ文庫)悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利! ! (HJ文庫)
読了日:06月25日 著者:岡沢六十四
段取り力―「うまくいく人」はここがちがう (ちくま文庫)段取り力―「うまくいく人」はここがちがう (ちくま文庫)
読了日:06月20日 著者:斎藤 孝
イチロー 262のメッセージイチロー 262のメッセージ
大学を中退して就職活動をしている自分にとって役立ちそうな言葉 <「今は、自分がわからないことに遭遇するときや、知らないことに出会ったときに『お、自分はまだまだいける』と思います」他人と比べて落ち込むより、自分の成長を喜ぶ> <「打てない時期こそ、勇気を持ってバットから離れるべきです」 やりたくなるまで待つのも大事> 「ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」 <「誰かに教えてもらって『形』を作ってきたわけではなくて、自分でやりたい放題にやってきたのです」 自分の感覚を大切に>
読了日:06月18日 著者:『夢をつかむイチロー262のメッセージ』編集委員会
ソクラテスの口説き方ソクラテスの口説き方
ソクラテスの口説き方とは「周りの男達が愛しているのは君の体だけだ。だが、私は君の心を愛している。ゆえに、君を愛してるのは私だけだ」というもの(ただしイケメンに限る)。「老人優先の文化」日本文化は、老人を有利にする。ちょんまげは、禿げたほうが様になる。能も、ゆったりとした動きが要求されるので、若者には不向き。「訴えてやる」は、タバコ会社への「不健康になると知りながら売りつけた」という訴訟をきっかけに、様々な訴訟が行われる。「夫と結婚するためハリソン・フォードと結婚する機会を失った」と訴えたら、笑うしかない。
読了日:06月13日 著者:土屋 賢二
読書進化論‾人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか‾ (小学館101新書)読書進化論‾人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか‾ (小学館101新書)
ウェブは知りたい情報を得ることには適している。本は、質の高い情報やある分野の網羅的な情報を得るのに適している。翻訳本は、世界中の本から選ばれたものだけが翻訳されているので、特に質が高い。また、「読む」だけでなく「書く」にも重点がおかれている。ブログから本を出版するには、描き方よりコンテンツを充実させる必要がある。面白い体験をたくさんして、面白い話、面白い本に触れる機会を多く持つと良い。書くときは、自分の体験・心に響くフレーズなどを入れるともっと良い。この本はネットで更新中です。興味のあるかたはそちらも是非
読了日:06月13日 著者:勝間 和代
星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)
読了日:06月13日 著者:村山 由佳
悩む力 (集英社新書 444C)悩む力 (集英社新書 444C)
読了日:06月11日 著者:姜 尚中
実年齢より20歳若返る!生活術 (PHP文庫)実年齢より20歳若返る!生活術 (PHP文庫)
今までの健康法とは全く違うなと思った。「ガン細胞は体の異常を知らせるもの」など、納得のいく理論が多かった(ただ、どんな情報でも鵜呑みは危険)。とりあえず試してみよう。野菜や果物の皮は抗酸化作用があるので、きちんと食べる。タオルで体をこすらない、手洗いで。体は週2、髪は2日1回。夜10時から朝2時までは必ず寝る。だが、20代の私がやったら消滅してしまうかもしれない。
読了日:06月09日 著者:南雲 吉則
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
古典の名作は山ほどあるが、現代に生かすのは難しい。また、知識を得るのは簡単だが、生かすのは困難である。この本はその2つを見事にやっていて、素晴らしい。主人公と一緒に考えてみたが、思いつかないことばかりだった。顧客の定義が難しい。従業員を顧客に含めるとは思わなかった。社会貢献の仕方も。まさか他の部と連携するとは……学生時代に戻れるならやってみたい(囲碁だけど)。盗塁のリードは面白かった。この本がなければ「ドラッカー」とは無縁の生活を送っていたと思う。とても良い本でした。
読了日:06月08日 著者:岩崎 夏海
キッチン (角川文庫)キッチン (角川文庫)
読了日:06月03日 著者:吉本 ばなな
マテリアルゴースト〈0〉 (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト〈0〉 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:06月03日 著者:葵 せきな
マテリアルゴースト〈5〉 (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト〈5〉 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:06月03日 著者:葵 せきな
マテリアルゴースト〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:06月03日 著者:葵 せきな
マテリアルゴースト 3 (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト 3 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:06月03日 著者:葵 せきな

2012年6月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

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