読書メーターまとめ

10月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:1971
ナイス数:163

 昨月はハロウィンセールで仕入れました。
 今月はお誕生日クーポンだ。

 でも、ブックオフは3000円購入で500円引き。
 700円くらいは引いてほしいなぁ。


あの娘にキスと白百合を 2 (MFコミックス アライブシリーズ)あの娘にキスと白百合を 2 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
天文部の先輩が他県の大学を志望し「夢を叶えて欲しい、けど離れたくないっ」という百合です。「お別れがさみしいことは、正しい言葉じゃくつがえらないよ」と悩んだり、「このまま誰にも見つからなくて、寒さと空腹で死んでしまったら、おとぎ話みたいで素敵かもしれないな」と夢見たり、切ないシーンが盛り沢山です。今回は伊澄ちゃんがいい味出してます。天文部の部外者でKYですけど、情に厚い子で「言いたいことは直接言え」と、部の後輩を後押ししてくれます。告白も「居ても居なくても構わないヤツでいるのは嫌だ」と、直球で言うのが好き。
読了日:10月25日 著者:缶乃
使いみちのない風景 (中公文庫)使いみちのない風景 (中公文庫)感想
風景には2種類ある。日常生活で会う風景はそこにとどまり、旅で出会う風景は過ぎ去っていく。前者の風景は、自分の生活の様子や近所の人などを思い出させ、心を暖めてくれる。後者の風景は、それとは全く違う不思議な作用をもたらす。何か大事なことを思い出しそうにはなるけど、結局は物語にならない。村上さんはそれを「使い道のない風景」と呼んでいる。その風景は別の何かの風景に(おそらく我々の精神の奥底にじっと潜んでいる原初的な風景に)結びついている。村上さんはその別の何かを小説に書き、奥深い精神世界を作っている。
読了日:10月23日 著者:村上 春樹
安達としまむら (電撃文庫)安達としまむら (電撃文庫)感想
女子高生同士の百合。交互に視点が代わり、相手の何気ない行為の意味が徐々に明らかになるストーリー構造です。つまり、妄想が捗ります(何)。最初のうちは「人付き合いが苦手だけど、安達には惹かれるしまむら」だったけど、3章からは冒頭「しまむらとキスをする夢を見た」から、安達の好き好きラッシュが始まり、ニヤニヤがとまりません。「友達欲しいけど、傷つきたくない」と「女同士で恋人になりたいけど、変だと思われたくない」の相乗効果が素晴らしいです。あと、人付き合いに悩むしまむらの独白もいいですね。
読了日:10月22日 著者:入間 人間
新装版 最後の制服 (上) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)新装版 最後の制服 (上) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
女子高の寮を舞台にした百合群像劇。ふーちゃんの特別になりたい藍ちゃん。紅子が気になる紡。最初は友達同士だったはずが、他の女の子に好かれたり嫉妬されたりする内に、いつしか特別な関係を求めていく。色素薄い系の絵が、二人の関係の儚さをより引き立ててくるので、落涙に注意です。私が特に好きなのは藍ちゃんです。気持ちの変化が普段はゆったりしてるのに、山場になるといつの間にかぐぐっと百合度を上げてくるのがいい。ふーちゃんの「大勢は楽しそうだよ」に「私と二人きりは楽しくなかった?」と思うとこなんて特にいいです。
読了日:10月20日 著者:袴田 めら
走ることについて語るときに僕の語ること走ることについて語るときに僕の語ること感想
「走ることは僕にとって有益なエクササイズであると同時に、メタファーでもあった」。始めた理由は痩せるため。マラソンを選んだのは、簡単に始められるから。しかし、マラソンと作家業は別々の場所から徐々に穴を掘り、地下深くで結びつくことで、村上春樹を支える土台となる。物を書くという行為は多くのエネルギーを消費する。エネルギーを正しく使う方法を学ぶのに、マラソンは適していた。「どの程度まで自分を厳しく追い込んで良いのか、どれくらいの休養が必要か。どれくらい内部に集中すればいいのか...etc」。マラソンの効能は偉大。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)感想
「走ることは僕にとって有益なエクササイズであると同時に、メタファーでもあった」。始めた理由は痩せるため。マラソンを選んだのは、簡単に始められるから。しかし、マラソンと作家業は別々の場所から徐々に穴を掘り、地下深くで結びつくことで、村上春樹を支える土台となる。物を書くという行為は多くのエネルギーを消費する。エネルギーを正しく使う方法を学ぶのに、マラソンは適していた。「どの程度まで自分を厳しく追い込んで良いのか、どれくらいの休養が必要か。どれくらい内部に集中すればいいのか...etc」。マラソンの効能は偉大。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹
羊男のクリスマス (講談社文庫)羊男のクリスマス (講談社文庫)感想
聖羊祭日ドーナツを食べたせいで呪われ、頼まれたクリスマスソングを作曲できなくなった羊男。彼は羊博士に呪いの解き方を教わり、穴の底の世界へ行き、ねじけ男やなんでもなしなどの不思議な人達のいる世界へ行く。どの人物も親切ではあるが、意地の悪さも持っていて、そこが物語に可笑しみと深みを与えている。読み終わって「この世界では自分の常識が通用しないことが多いが、そこには理不尽さだけでなく面白さもある」と感じた。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹,佐々木 マキ
僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2 (ガガガ文庫)僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2 (ガガガ文庫)感想
今回は鶴見線、湘南モノレール、江ノ電。どれも自分の行ったことのある路線で、かなり楽しめた。特に、湘南モノレールのジェットコースター感覚は、ありありと浮かび上がってきた。美優の鉄道愛も見事で、国道駅を「教会みたい。ここで結婚式あげたい」と賞したり、事故にあった車両に「痛かったわね~」と話しかけたりする暴走っぷり。メインの時刻表めくりでは「鉄道に出た幽霊を捕まえる」という熱い展開でした。ただ、前作同様くれあちゃんの影が薄い気がする。台詞に特徴ないからねぇ。できれば、美優とは違うベクトルで鉄道愛を語って欲しい。
読了日:10月07日 著者:豊田 巧
年収100万円の豊かな節約生活年収100万円の豊かな節約生活感想
節約法というか、料理本ですね。調味料や調理器具といったものに初期投資をすることで、安くてプロ級の料理を作って幸せになる本です。レシピも大量に載っています。ホームベーカリー、パスタマシン、ピザ焼き窯で作るととてもおいしいらしく、自分も買ってみようかなという気になる。収入面では、覆面調査員(店に行って接客態度や味などを調査する)や薬の治験というのを知って驚いた。世の中には自分の知らない仕事がたくさんある。

読了日:10月07日 著者:山崎 寿人

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9月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:508
ナイス数:46

そろそろアフィリエイトに手を出してみたい。
「5分でわかる村上春樹」みたいなサイト作れば儲かりそう。

村上春樹の作品を、様々なテーマを元に横断する。
読むと、村上作品のおいしいとこ取りができる、って感じに。


坊っちゃん (新潮文庫)坊っちゃん (新潮文庫)感想
坊っちゃんの江戸っ子口調が面白い。教頭や生徒などからいやがらせを受けるが、それに対して「いいものはいい。悪いものは悪い」とすっぱり断言し、翌日へ引きずらない。カッコイイ生き方だ。「俺だっていたずらはしたが、誰がしたか聞かれた時に尻込みするような卑怯なことはただの一度もなかった」「(生徒の模範になれと言われて)そんな偉い人が月給40円ではるばるこんな田舎へくるもんか」「先生だってできないのは当たり前だ。できないのをできないと言うのに不思議があるもんか」。変にインテリぶらずに、堂々と生きてゆきたい。
読了日:09月13日 著者:夏目 漱石
花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
卓球少女の花井さんと星野さん、どっちも天然で面白いです。最初は卓球をやめた理由を秘密にしていて、あれこれ勝手な想像をするのですが、それがどんどんエスカレート。しかも、星野さんが天然すぎて、体育で着替える前に「今、二人きりなんですね」なんて言うからもう大変。無表情な吊り目で天然発言されたらたまりませんよ、ねえ。そこに星野さんの幼馴染の千果ちゃんが現れて「星野さんがあんたのせいで笑わなくなった」とすごんだり、星野さんにキスしたりで、段々不穏な雰囲気に。さぁ、舞台は整った!これは次巻で一気にくるぞ!
読了日:09月08日 著者:鈴菌 カリオ
星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
女教師と女子小学生の百合は珍しい。小学生の乙女に悶絶させてくれると思ってたけど、まさかの先生が可愛い。淋しがり屋だったり、乙女の心配で慌てたり、料理下手で頼りなかったりで良いですなぁ。この辺は同棲モノならではです。部屋の中で水着とか下着になれちゃうのも嬉しい。先生と小学生という禁断の関係をちょっとずつ崩していくいじらしさも素敵だし、将来どうするのか頻繁に考えてしまう真剣な関係もいいですね。次回に期待……と思ったけど、新装版の方が豪華なの? どうしよう、もう旧版買っちゃったよ。
読了日:09月05日 著者:玄鉄 絢

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8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:926
ナイス数:59

8月はkindle1ヶ月無料を使ってみた。
線を引いたトコが1ヶ月後も見れて便利。
感想書く時にコピペできるのもいい。kindleは強い。


あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ)あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
絵が可愛いので読了。主人公は、完璧主義優等生の白峰さんと、無気力型天才少女の黒沢さん。白峰さんが一匹狼の黒沢さんを気づかったのをきっかけに、黒沢さんが猛アタックするんですが、その時の縋るような甘え顔、天真爛漫な無邪気顔、衝動を抑えきれない泣き顔、どれもが素敵。天才すぎてどの部活にも熱中できない時の「白峰さんがいればいいの。後は何も欲しくない」って泣き言とか、テストの点じゃ負けないって言った後の「いつか完璧に負かせてね」ってお願いも好き。いやー、やっぱりミステリアスでほっとけない子は最強ですね。
読了日:08月31日 著者:缶乃
熱帯少女 (IDコミックス 百合姫コミックス)熱帯少女 (IDコミックス 百合姫コミックス)感想
素晴らしい百合短編。想像力を掻き立てる秘密めいた恋とエロス、最高ですわ。何気ない会話の中にふと、好きを感じさせる言葉を挟んで、徐々に距離を縮めていく。と同時に、日常に潜んだエロも浮かび上がってくる。スイカの果肉、砂糖に群がるアリ、一過性の夕立、汚い心を洗い流すせせらぎ。こういう婉曲的な表現がいじらしくていいんですよねぇ。私のお気に入りは「sketch」。スケッチをしている果物を食べちゃう女の子が、好きな子の似顔絵を描くんですけど、観察するシーンがいい。「じっと見ていると食べてしまいたくなる」なんて特に。
読了日:08月21日 著者:吉富 昭仁
「わからない」という方法 (集英社新書)「わからない」という方法 (集英社新書)感想
僕は「正しいやり方を知っていれば間違えない」と考えていたので、「どこかに正解があると考えるのは20世紀病」という文にギクッとした。個人個人で感覚が違う上、時代の変化が激しいから正解があるはずがないのだ。「わからないことを恥だと思わずに突き詰めていくと、本当の正解にたどり着く」と思ってやってみよう。著者は、わからないから出発して様々な発見をしている。しかも非常に本質的で、わかっていた人には絶対にたどり着けない領域だ。わからないというのは世紀の大発見をするチャンスなのかも。
読了日:08月21日 著者:橋本 治
マンガで分かる心療内科 7 (ヤングキングコミックス)マンガで分かる心療内科 7 (ヤングキングコミックス)感想
昔話シリーズが好き。今回は雪女。「なぜ禁止されていた雪女の話をしてしまったのか」というと「親しくなった相手には自分のことを深く知ってもらいたい」から。中々いい話だったんだと思った。ギャグは愛飢え男が面白かった。あいうえおって言うだけであそこまで壮大なギャグになるのはすごい。
読了日:08月15日 著者:ゆうき ゆう,ソウ
やれたかも委員会 1巻やれたかも委員会 1巻感想
あの時、ちょっと勇気を出せばやれたんじゃないか。そんな体験談を集めた漫画。僕は、全部やれたと思う。というか、やれなくてもここまで仲良くなれたら満足だと思う。結論としては「女の子のほうからボディタッチしてきたらやれる」かなぁ。全国の女性のみなさん、僕に触るときは気をつけましょう。作品のシチュエーションで好きなのは「靴下はかせてあげよっか」からの「俺、足の裏揉むの得意なんだよね」の流れです。これは本心がわかりづらい。やる気なのかそうじゃないのか。
読了日:08月03日 著者:吉田 貴司

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3月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:890
ナイス数:54

帰省中に電車とネットカフェで読んだのみ。

ネットカフェは「早く返さないと迷惑かかる」という圧力があって捗る。
読書が進まないときは、こういう強制力を使うといいかも。

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編読了日:03月09日 著者:村上 春樹
私は利休 2 (ヤングジャンプコミックス)私は利休 2 (ヤングジャンプコミックス)感想1巻は茶道入門でしたが、2巻は超展開の連続。茶道具の名物狩りをする男や、千利休の生まれ変わりが登場。さらには、金儲けの場になってしまった現代の茶会を一刀両断。こんなハチャメチャなのに、茶道の厳格さが伝わってくるのがすごい。また、茶道具の説明で本格的な用語がバンバン出てくるが、言葉のリズムが流麗なおかけですーっと耳に馴染む。例えば「この梅花皮(かいらぎ)の荒々しさ。侘びた土見(つちみ)、沈んだ釉調(ゆうちょう)。見事だ」 正直何を言ってるのか良くわからないんだけど、とてもいい茶碗だということは伝わる。読了日:03月06日 著者:早川 光
私は利休 1 (ヤングジャンプコミックス)私は利休 1 (ヤングジャンプコミックス)感想茶道入門漫画としてオススメ。わかりやすいし、一つ一つの作法や心遣いから真剣さが伝わってくる。読むと茶道をやりたくなる。一番好きなのは、先生が語る茶道の魅力。「最初は不自由を感じても、そこで気づくことがある。その”気づき”を重ねるうちに、少しずつ”自分”というものが見えてくる」 この言葉で、心の中が少し明るくなった。音を立てないことで、自然界の音に気づく。正座をすることで、心の落ち着きに気づく。こういった自分なりの気づきが、自分を作っていく。読了日:03月06日 著者:早川 光
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2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1544ページ
ナイス数:180ナイス

帰省前にBookoffで買った本が多い。ほとんど電車内で読んだ。
ナイス数が多いのは「渾身の一行」に投稿しまくったから。

今月から株を始めた。利益は多分8万くらい。
将来的には働かずに株の収益だけで暮らしたい。


よくわかる現代魔法〈1〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)よくわかる現代魔法〈1〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)感想
魔法とコンピューターを合わせたのがすごい。読んでるうちに「あ、同じだ」と腑に落ちる。コンピューターが基盤上に電気信号を流してコードを実行するように、魔法使いは筋肉や神経に電気信号を流して呪文を実行する。両者には互換性があり、魔法をコンピューター上で実行することもできるのだ。ストーリーも、コンピューターを使った悪魔召喚の阻止などアツい展開があり、姉原美鎖が弟をからかうトコで笑いもある。
読了日:8月25日 著者:桜坂洋
奴隷兎とアンソニー (MUJIN COMICS)奴隷兎とアンソニー (MUJIN COMICS)感想
シャーロットが、ヒロトのHな欲望を見ぬいて、様々な道具で叶えてくれる。「素直に全部さらけ出したら、最高に気持ちいいよ」って言うときのシャーロットの表情が好き。恥ずかしさを堪えて、ヒロトのために頑張って笑おうとしてるのがいじらしい。出てくる女の子も、委員長、イジメっ子、スポーツ少女など種類が豊富。シチュもフェラチオ、イジメっ子への報復、シャワー室への侵入など盛りだくさん。笑いもあり。ラストの、シャーロットがヒロトのために行動する理由が切なくて良い。自分がエロ本に求めるモノが全て詰まってた。
読了日:8月24日 著者:赤月みゅうと
経済ニュースが10倍よくわかる 日本経済のカラクリ (アスコムBOOKS)経済ニュースが10倍よくわかる 日本経済のカラクリ (アスコムBOOKS)感想
円高では日本経済は破綻しない。そもそも「日本経済が破綻する」とは何なのか、定義して欲しい。マスコミの報道は、比較対象が不適切で、定義が曖昧で、数字ではなく印象で語る。本書を読めば、マスコミに騙されることはなくなる。以下、表紙の暴論に対する答え。「日本の輸出は、GDP比で1%程度」「自動車の輸出は、輸出全体の10%」「国毎にマーケットサイズも財政状態も違うのに、競争力の比較はできない。そもそも、競争力の定義とは何か」「日本は供給過多なので、外貨は日本に投資しない。ゆえにキャピタルフライトはおこらない」。
読了日:8月19日 著者:三橋貴明
ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)感想
村上水丸コンビのエッセイ。お二人とも、読み手に具体的なイメージをさせるのが上手く、とても引き付けられた。「静かな喫茶店は急に探しても見つからない」に共感する。最近、小説を書くために喫茶店を転々としているが、静かなところは少ないのだ。女性の服の買い物に付き合わされるのはつらいが、外国の場合はかわいい店員さんが話相手になってくれたり、ソファーに座らせてくれた上に飲み物とお菓子もくれるなど、サービスが行き届いていて楽しいそうだ。なるほど、退屈なことの中にも楽しみは存在するのだ。
読了日:8月15日 著者:村上春樹,安西水丸
ワラをつかむ男 (文春文庫)ワラをつかむ男 (文春文庫)感想
大学を定年になった後のエッセイ。相変わらず面白い。話が脱線しまくってるのに、理路整然と書かれているのもすごい。読む度に新しい発見があり、固定観念を覆される。頭を柔らかくしたい人はぜひ土屋先生の本を読んでほしい。「自分で気づかなくても心の底ではそう思っている。自分で気づかないのがその証拠だ」は、馬鹿らしい主張だが反論しにくい。「掃除が面倒なら、隣の家の人に金を払って代行してもらい、自分は同額で隣の家の掃除を請け負えばいい」というのは、素晴らしい発見だ。実現は難しいが、面白そう。
読了日:8月15日 著者:土屋賢二
純粋ツチヤ批判 (講談社文庫)純粋ツチヤ批判 (講談社文庫)感想
土屋先生が哲学を志したきっかけ、哲学について勉強したことが書いてあり、ツチヤファンには重要な一冊。先生は、ドフトエフスキーを読んで常識を疑うようになったのをきっかけに哲学に興味を持った。勿体ぶる割にはくだらない哲学論文を読んで「もっと度を越せば面白い」と思い、ユーモアエッセイを始めた。偉大なことを達成するための小さな一歩がどのようなものか、参考になった。ハイライトは『役に立つものが何のために必要なのか。役に立たないものを手に入れるためだ』。他人の役に立って手に入れた給料で、役に立たないモノを買うのが人生。
読了日:8月15日 著者:土屋賢二
日本に殺されず幸せに生きる方法日本に殺されず幸せに生きる方法感想
日本の現状では、会社に長時間労働を強制される上、介護や出産になると会社を辞めなくてはならない。そうならないために、どこでも使えるスキルを身につける。今の仕事を工夫してやる。本業のスキルを元に副業をする。資産運用もする。労働問題は社会問題だが、社会を変えることはできない。だから自分が変わる。まずはやってみることが大事。
読了日:8月6日 著者:谷本真由美(@May_Roma)

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2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1144ページ
ナイス数:87ナイス

「続ける技術」を読んで、以前投げた長編小説を再び書きだした。
「99%の会社はいらない」を読んで、会社に退職の意思を伝えた。まだ受理されてはいない。
「やめた後どうするの?」と聞かれて、何も答えられなかったからだ。
今思うと、仕事やり続けてもどうしようもないんだから、何もしなくてもいいじゃないか。


TVピープル (文春文庫)TVピープル (文春文庫)感想
ある日、TVピープルが僕の家にTVを置く。でも、妻はTVについて何も言わない。会社にもTVピープルがやってくる。でも同僚は口をつぐむ。最後に、TVピープルがTVから出てきて「奥さんはもう帰ってこない」と告げられる。不思議で取り留めのない話なのに、読むとなぜか自分の気持ちを代弁してもらった気分になる。それは、TVが『自分が大事だと思っていることが、周りの人間にはどうでもよく見える』ことを象徴しているからだと思う。TVを受け入れず、自分を大事にし、孤独になるか。自分を捨てて右ならえで生きるか。難しい問題だ。
読了日:7月31日 著者:村上春樹
漫画ノベライズによるラノベ上達教室漫画ノベライズによるラノベ上達教室感想
良いラノベを読んでも、どうして上手く書けているのかはわかりにくい。自分で小説を書いても、変なことはわかるが、どこをどう直したら良いかわからない。だが本書は、ラノベ作家を目指す人達による文章をリテイクする過程、考え方が解説されており、非常にわかりやすい。どうやったら上手い小説が書けるのか知りたい人は、読んでおくべき。自分の文章を添削するときの参考書として、大いに役立つ。
読了日:7月20日 著者:日昌晶
99%の会社はいらない (ベスト新書)99%の会社はいらない (ベスト新書)感想
会社はムダが多い上、個人の能力を活かせてない。結果的に、個人から生きる希望を奪っている。会社が嫌な人はやめてしまってもいいと言うのがすごい。仕事より、自分のやりたいことをやったほうがいいのだ。色んな人が寄ってくるし、面白ければお金も出してくれる。現代ではお金の価値がほとんどなくなっている。ネットで無料のモノが手に入るし、なければ他人から貰えばいい。会社で働くことは、現代という時代には合ってない。
読了日:7月17日 著者:堀江貴文
まんがで身につく 続ける技術 (Business ComicSeries)まんがで身につく 続ける技術 (Business ComicSeries)感想
何かを続けるためには、やる気ではなく仕組みが大事だ。続けたい行動を引き起こすものを増やし、邪魔するものを物理的に排除する。これだけでラクに続けられる。私は小説を書きたいが、インターネットをやりすぎて中々書けなかった。しかし、書き終えるまではケーブルを切断し、ネット閲覧は移動中のスマホのみにすることで解決した。片付けの習慣は「ながら」をやめることで身につけられる。食べながらTV見ると、片付けが疎かになり易い。また、噛む回数が減ってしまうので、健康にも良くない。
読了日:7月17日 著者:石田淳
村上朝日堂はいかにして鍛えられたか (新潮文庫)村上朝日堂はいかにして鍛えられたか (新潮文庫)感想
最近の自分にとっての精神安定剤のような本。困ったときや腹をたてたときの話を読むと、気持ちを代弁してもらっているようで心が安らぐ。多分、自分が同じ状況になっても、何が心を落ち着かなくさせるのか、どうしてこんなことがおこってしまうのか、理解できずに鬱屈としてしまう。でも村上さんは、それらを詳細に点検した後、人生の法則が書かれたラベルを貼り付けて次々に処分していく。よく使われるラベルは『人生は不思議なことだらけで、思いがけないことで、幸せになったり傷ついたりするものだ』。
読了日:7月5日 著者:村上春樹

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2016年6月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1378ページ
ナイス数:58ナイス

今月はEU離脱が痛かった。予想してれば株で儲かったのに。
読んだ本が少ないのは、仕事のことで悶々としてたからだと思う。
でも、もう辞めちゃったし、来月からはペースを取り戻せそう。


東京奇譚集 (新潮文庫)東京奇譚集 (新潮文庫)感想
「村上春樹講座」で、初心者向けとして勧められてた本。キザな台詞と性描写がないので、村上春樹嫌いでも楽しめると思う。気に入ったのは「品川猿」。女性は、自分の名前を思い出せなくなった。盗んだのは猿だった。猿は名前に付随するネガティブな要素も一緒に盗んでいた。猿から名前を取り戻すとき、彼女は自分が母と姉から愛されてなかったことを知った。教訓としては「何かを忘れるときは、現実から目を逸らしたいときだ」だろう。でも、それはただ逃げてるわけじゃなく、必要だから行われているのだ。
読了日:6月22日 著者:村上春樹
大人の友情 (朝日文庫 か 23-8)大人の友情 (朝日文庫 か 23-8)感想
社会人以降、友達が増えないのを気にして読んだ。友情というのは「虫が好かない」や「馬が合う」という言葉にあるように、無意識の領域で作られる。友人になった後でも、嫉妬・恋愛・社交・裏切り・死などの様々な問題が生じる。『日本は一体感を大切にする。ただ、本当に一心同体になるのは難しいので、「形」で表現する』というが「そもそも一体感は必要か」と考えてしまう。アラブの諺『気持ちは一緒に、住処であるテントは離して』 は、友人との距離感を上手く表している。心理的に近くても、物理的には遠いというのが大事なのかと思った。
読了日:6月22日 著者:河合隼雄
街場のマンガ論 (小学館文庫)街場のマンガ論 (小学館文庫)感想
日本で漫画が発展した理由『日本語が図像を表す漢字と音を表すカナで構成されてるから、日本人は絵とセリフを同時処理するのに慣れてる』というのが驚き。外国人は同時処理できないので、外国マンガのアクションシーンにはセリフがないそうだ。少女マンガ論の「少女漫画にはあるが少年漫画には存在しないもの」が面白い。答えは「心の中には存在するのだが、そのことに本人さえ気づいていない言葉」。この言葉を知覚できるのは女性だけ。うーん、この能力欲しいなあ。『冬ソナを見て泣ける男』はこの能力持ってるらしい。俺も冬ソナで泣きたい。
読了日:6月22日 著者:内田樹
ヨハン・クライフ―スペクタクルがフットボールを変える (中公文庫)ヨハン・クライフ―スペクタクルがフットボールを変える (中公文庫)感想
全ての選手が全てのポジションをこなすトータルフットボール。勝利ではなくスペクタクルを求めた彼は、1-0より5-4の勝利を目指す。『防御はバックスを増やすだけでできる。創造性がない』と、カウンターサッカーを否定する。『小さなエリアでパスをすれば、ライバルを小さいスペースに封じ込められる』という戦術は面白い。また、傷害保険、年俸UP、試合数の削減など、選手が万全でプレーできる環境作りにも尽力。現在のフットボールは、身体能力や戦略を重視し、テクニックが疎かになっている。ボールを使って練習する時間が少なすぎる。
読了日:6月3日 著者:ミゲルアンヘルサントス
仕事力: 2週間で「できる人」になる (ちくま文庫)仕事力: 2週間で「できる人」になる (ちくま文庫)感想
『仕事力は、情熱と習慣のハイブリットだ』。仕事の質や効率を上げるために日々工夫し、習慣づける方法を学べた。仕事には面倒なところもあるが、日々進歩する実感があれば楽しくなり、生きる希望も湧く。そのために『仕事ノート』をつける。一週間で工夫したこと、学んだこと、次週の課題を書くようにする。毎週やれば、上達が習慣化する。また、何をしているのかをリアルタイムに記録すると、反省がしやすくなる。『記録を取り、次に活かす』ことができるのが社会人の必須能力なのだ。仕事は、やればやるほどうまくなる。これを合言葉に頑張ろう。
読了日:6月3日 著者:齋藤孝

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(西尾維新風)

久々にブログを更にして新しくする。
12月は芥川賞読書会で「壁」を語り合った。
作品の不明瞭な点がくっきりわかるようになり、わかるようになった部分が不明瞭な点を新たに作り出した。

来月も引き続き、遊び回るつもりだ。
日常の消費を良しとせず、地上からの飛翔を好しとせん。
サラリーマンの平日の自由な時間で最も多いのは1日90~120分である。
貴重な自由時間を浪任せに費すのは無駄ではないだろうか。
無駄の多い人生とは、すなわち無だ。

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2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1275ページ
ナイス数:46ナイス

浜村渚の計算ノート (講談社文庫)浜村渚の計算ノート (講談社文庫)感想
少年犯罪を減らすために、人間性を育む教育が重視され、あらゆるものを数値化する無慈悲な数学が教育から排除された世界。そんな社会を憂いた数学者のテロ活動に対し、女子中学生浜村渚が立ち向かう。数学の本なのにスラスラ読めて不思議。内容は専門的とまでは言えないけど、四色問題・フィボナッチ数列・円周率などが魅力的なストーリーで染められている。『数学を好きになるための小説』だ。読後、本作に登場した数学用語に出会ったら、ストーリーが活き活きと思い出されるだろう。「0で割っちゃダメです」がとてもかっこいい。真似したいなー。
読了日:12月28日 著者:青柳碧人
勉強力勉強力感想
娯楽に虚しさを感じたら、教養だ。教養とは『面白さや奥深さを感じるための知識・技能』『生きる上で必要な「真」「善」「美」』のこと。上手に古典に親しめば、教養が高まる。その上、仕事に役立つ能力が強化されるし、善く生きるための羅針盤が得られる。本書は、そのために必要な本や道筋を教えてくれる。音楽・美術・古典芸能のようなとっつきにくいジャンルにも触れているのがありがたい。僕も、教養を身につけて生まれ変わり、好きな音楽、観光地、食べ物と再会しようと思う。きっと、今までよりずっと活き活きと目に映ることだろう。
読了日:12月26日 著者:齋藤孝
辺境・近境 (新潮文庫)辺境・近境 (新潮文庫)感想
人を旅に惹きつけるのは『理由のつけられない好奇心、現実的感触への欲求』である。目的意識があると行きそうもない辺境、ハンプトン・からす島メキシコ・ノモンハン・アメリカ横断。近境の香川と神戸。辺境の持つ物珍しさは、すぐに退屈に変わる性質を持っている。だが、村上春樹の筆は日常化されたものでさえ、非日常に変える力がある。各地にある伝統や生きる流儀みたいなものをありのままに書き、尊重している。旅で大事なのは「辺境が消滅した時代においても、自分という人間の中には未だに辺境が作り出せる場所があると信じる」ことだ。
読了日:12月23日 著者:村上春樹
村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)感想
エッセイだと、村上春樹の独特の言い回しが完全にプラスに働いてるように見える。彼の言いたいことがよりリアルで、手触りを持ち、且つ滑稽に伝わる。作者が語りかけてくるような――という言葉がぴったり合う。また、短編小説のようにドラマチックな「ささやかな時計の死」。思わず食べに行きたくなる「うさぎ亭主人」。小説を書くコツが紹介された「チャンドラー方式」など、バラエティに富んでいる。「たとえ一行も書けないとしても、とにかくそのデスクの前に座りなさない。そうしないと、不自然にネタを求めてしまう」はなるほどと思った。
読了日:12月22日 著者:村上春樹
壁 (新潮文庫)壁 (新潮文庫)感想
作者が「壁がいかに人間を絶望させるかというより、壁がいかに人間の精神のよき運動となり、人間を健康な笑いにさそうか示すのが目的」と語る通り、収録作全てが絶望的な状況なのに面白い。「S・カルマ氏の犯罪」では、名前を喪失した上、人間になった名刺が自分の代わりに活動している。その後、名前が無いせいで人権を剥奪されたりもする。しかし、主人公に危害を加えてくる人間やモノがあまりに現実離れしていて客観的に見れる。壁とは「世俗にまみれてない、人間の中に潜む無意識」のことなのだ。無意識を運動させることで、人は壁になれる。
読了日:12月18日 著者:安部公房

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『文学部唯野教授』と『海辺のカフカ』が強敵すぎて冊数が伸びず。
冊数が伸びないと読書するエネルギーが減ってしまうので、出来る限り伸ばそう。
適当に書店によって、10分位で感想書くのでも良いから。

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2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:205ページ
ナイス数:48ナイス

孤独のグルメ 【新装版】孤独のグルメ 【新装版】感想
「ハードボイルドグルメ漫画」という謎ジャンル本。店選び、注文の組み合わせ、食べる順番などに、主人公の哲学が現れていて面白い。特にダブりを嫌うらしく「豚汁と豚肉炒め」「おでんと味噌汁(どっちも汁物)」など、細かいことで唸るのが笑える。でも、こういうこだわりって誰にでもある。そして、それを意識しながら食べるご飯は、何ものにも代えがたい。『モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず、自由で、なんというか、救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……』他人の声でなく、自分の腹に耳を傾けることを思い出させてくれる。
読了日:9月2日 著者:久住昌之

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2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1443ページ
ナイス数:90ナイス

桜坂は入社3ヶ月でPMなのに、俺は3ヶ月でクビになったよ!
うちの職場にもカモメさん欲しいな。


なれる!SE 4 誰でもできる?プロジェクト管理 (電撃文庫 な)なれる!SE 4 誰でもできる?プロジェクト管理 (電撃文庫 な)感想
他企業の社員が投げ出したプロジェクト管理を、桜坂(入社3ヶ月目)がまさかの引き受け。最初はメンバーの要求を「わがままだ」と突っぱねてたが(事実、わがままだ)、実は彼らを正しく管理する手法は存在していた。この手法は、桜坂が根気よく、正直に相手と接していたからこそ教わることができた。やはり人望は大事だ。管理の品質とメンバーの手間がトレードオフであること、メンバーを「サーバー」「ツール」「クライアント」に分類して対処することなど、勉強になった。ただ、新ヒロイン薬院さんが(他の人物と比べると)普通なのは少し不満。
読了日:6月27日 著者:夏海公司
なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)感想
今回はRFP説明会を受けてのシステム提案。大企業相手のアツい提案競争が見もの。システム提案書作りの流れ、コツなどがわかりやすく書かれていて勉強になった。会社の闇部分はすごく怖かった。受注先の企業に訪問を何度突っぱねられても熱心に訪問し、話し合いの場を作った桜坂はホントすごいと思う。プレゼンのストーリー作りも完璧で、明らかに新卒の能力じゃないw プライドが高くて梢から教われない室見に「僕らは教えを乞うんじゃない。情報を出させるんです」って説得したのもうまい。この考え方は仕事する上でお世話になりそう。
読了日:6月26日 著者:夏海公司
かわいいあなた (IDコミックス 百合姫コミックス)かわいいあなた (IDコミックス 百合姫コミックス)感想
ふとしたきっかけから徐々に好きになっていく王道の百合展開。読むとキュンキュンというか、ふわふわする。お気に入りは「Maple Love」。女の子好きで押せ押せの宮路と一緒にいるうちに、徐々に宮路を好きになっていく楓。(こんなにかわいくて、きっとわたしよりずっといい子がいるのに、なんで私のこと好きになったの?)のとこが好き。「○○○なのにどうして◇◇なの?」とか「◇◇しないで」系の台詞の破壊力といったら……。風邪の看病でキスしたときの「(伝染っても)いいよ。宮路が看病してくれるなら」が特に良いですね。
読了日:6月25日 著者:乙ひより
生きるとは、自分の物語をつくること (新潮文庫)生きるとは、自分の物語をつくること (新潮文庫)感想
自分の物語を作るとは、『困難な現実を、自分の心に合うように組み立てなおして受け入れる』こと。物語とは『事実を否定するための絵空事ではなく、「いのち」や「たましい」を手触りのあるものとして刻みつける』もの。小説を読んだり書いたりすることの意味を改めて感じた。どんな困難にぶつかっても『よほどのことでも、どこかの物語の中に必ずある』から、小説を読むことで救われる。また、書き手は『誰かの心を支えるために必要な物語が存在することを証明するため』に小説を書く。
読了日:6月17日 著者:小川洋子,河合隼雄
ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫)ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫)感想
「ひとりでは生きられないからこそ、コミュニケーション能力を涵養できる」をテーマに、結婚・家族・仕事についての忘れられた常識を語る。共同体は人間関係を強制するかわりに、セーフティネットの役割を果たしていた。今は経済成長とともにセーフティネットの重要性はなくなり、自己決定と自己責任で孤立する人が増えている。しかし「私達は自分が欲するものを他人にまず贈ることによってしか手に入れることができない」「自立は『その人なしでは生きてゆけない人』の数を増やすことによって達成される」。逆説的な言葉に案を叩いて得心する。
読了日:6月15日 著者:内田樹
心理療法個人授業 (新潮文庫)心理療法個人授業 (新潮文庫)感想
心理学の学派と臨床心理士の現場についての本。「心理学は人間の行動を扱っていて、心は問題にしない」「理由はわからなくても、治れば良い」には驚いた。臨床心理士の仕事は「自分の経験したことを自分のものにするために、その経験を自分の世界観や人生観のなかにうまく組み込む(物語にする)」のを手伝うこと。それは、地獄の釜の蓋を開けるようなギリギリの行為。人の心を理解するというのはとても難しいということがよくわかった。心に残ったのは「ノイローゼは文明病。物が豊かになった分だけ、心も努力しないといけない」
読了日:6月8日 著者:河合隼雄,南伸坊

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