読書メーターまとめ

10月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:1971
ナイス数:163

 昨月はハロウィンセールで仕入れました。
 今月はお誕生日クーポンだ。

 でも、ブックオフは3000円購入で500円引き。
 700円くらいは引いてほしいなぁ。


あの娘にキスと白百合を 2 (MFコミックス アライブシリーズ)あの娘にキスと白百合を 2 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
天文部の先輩が他県の大学を志望し「夢を叶えて欲しい、けど離れたくないっ」という百合です。「お別れがさみしいことは、正しい言葉じゃくつがえらないよ」と悩んだり、「このまま誰にも見つからなくて、寒さと空腹で死んでしまったら、おとぎ話みたいで素敵かもしれないな」と夢見たり、切ないシーンが盛り沢山です。今回は伊澄ちゃんがいい味出してます。天文部の部外者でKYですけど、情に厚い子で「言いたいことは直接言え」と、部の後輩を後押ししてくれます。告白も「居ても居なくても構わないヤツでいるのは嫌だ」と、直球で言うのが好き。
読了日:10月25日 著者:缶乃
使いみちのない風景 (中公文庫)使いみちのない風景 (中公文庫)感想
風景には2種類ある。日常生活で会う風景はそこにとどまり、旅で出会う風景は過ぎ去っていく。前者の風景は、自分の生活の様子や近所の人などを思い出させ、心を暖めてくれる。後者の風景は、それとは全く違う不思議な作用をもたらす。何か大事なことを思い出しそうにはなるけど、結局は物語にならない。村上さんはそれを「使い道のない風景」と呼んでいる。その風景は別の何かの風景に(おそらく我々の精神の奥底にじっと潜んでいる原初的な風景に)結びついている。村上さんはその別の何かを小説に書き、奥深い精神世界を作っている。
読了日:10月23日 著者:村上 春樹
安達としまむら (電撃文庫)安達としまむら (電撃文庫)感想
女子高生同士の百合。交互に視点が代わり、相手の何気ない行為の意味が徐々に明らかになるストーリー構造です。つまり、妄想が捗ります(何)。最初のうちは「人付き合いが苦手だけど、安達には惹かれるしまむら」だったけど、3章からは冒頭「しまむらとキスをする夢を見た」から、安達の好き好きラッシュが始まり、ニヤニヤがとまりません。「友達欲しいけど、傷つきたくない」と「女同士で恋人になりたいけど、変だと思われたくない」の相乗効果が素晴らしいです。あと、人付き合いに悩むしまむらの独白もいいですね。
読了日:10月22日 著者:入間 人間
新装版 最後の制服 (上) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)新装版 最後の制服 (上) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
女子高の寮を舞台にした百合群像劇。ふーちゃんの特別になりたい藍ちゃん。紅子が気になる紡。最初は友達同士だったはずが、他の女の子に好かれたり嫉妬されたりする内に、いつしか特別な関係を求めていく。色素薄い系の絵が、二人の関係の儚さをより引き立ててくるので、落涙に注意です。私が特に好きなのは藍ちゃんです。気持ちの変化が普段はゆったりしてるのに、山場になるといつの間にかぐぐっと百合度を上げてくるのがいい。ふーちゃんの「大勢は楽しそうだよ」に「私と二人きりは楽しくなかった?」と思うとこなんて特にいいです。
読了日:10月20日 著者:袴田 めら
走ることについて語るときに僕の語ること走ることについて語るときに僕の語ること感想
「走ることは僕にとって有益なエクササイズであると同時に、メタファーでもあった」。始めた理由は痩せるため。マラソンを選んだのは、簡単に始められるから。しかし、マラソンと作家業は別々の場所から徐々に穴を掘り、地下深くで結びつくことで、村上春樹を支える土台となる。物を書くという行為は多くのエネルギーを消費する。エネルギーを正しく使う方法を学ぶのに、マラソンは適していた。「どの程度まで自分を厳しく追い込んで良いのか、どれくらいの休養が必要か。どれくらい内部に集中すればいいのか...etc」。マラソンの効能は偉大。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)感想
「走ることは僕にとって有益なエクササイズであると同時に、メタファーでもあった」。始めた理由は痩せるため。マラソンを選んだのは、簡単に始められるから。しかし、マラソンと作家業は別々の場所から徐々に穴を掘り、地下深くで結びつくことで、村上春樹を支える土台となる。物を書くという行為は多くのエネルギーを消費する。エネルギーを正しく使う方法を学ぶのに、マラソンは適していた。「どの程度まで自分を厳しく追い込んで良いのか、どれくらいの休養が必要か。どれくらい内部に集中すればいいのか...etc」。マラソンの効能は偉大。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹
羊男のクリスマス (講談社文庫)羊男のクリスマス (講談社文庫)感想
聖羊祭日ドーナツを食べたせいで呪われ、頼まれたクリスマスソングを作曲できなくなった羊男。彼は羊博士に呪いの解き方を教わり、穴の底の世界へ行き、ねじけ男やなんでもなしなどの不思議な人達のいる世界へ行く。どの人物も親切ではあるが、意地の悪さも持っていて、そこが物語に可笑しみと深みを与えている。読み終わって「この世界では自分の常識が通用しないことが多いが、そこには理不尽さだけでなく面白さもある」と感じた。
読了日:10月07日 著者:村上 春樹,佐々木 マキ
僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2 (ガガガ文庫)僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない 2 (ガガガ文庫)感想
今回は鶴見線、湘南モノレール、江ノ電。どれも自分の行ったことのある路線で、かなり楽しめた。特に、湘南モノレールのジェットコースター感覚は、ありありと浮かび上がってきた。美優の鉄道愛も見事で、国道駅を「教会みたい。ここで結婚式あげたい」と賞したり、事故にあった車両に「痛かったわね~」と話しかけたりする暴走っぷり。メインの時刻表めくりでは「鉄道に出た幽霊を捕まえる」という熱い展開でした。ただ、前作同様くれあちゃんの影が薄い気がする。台詞に特徴ないからねぇ。できれば、美優とは違うベクトルで鉄道愛を語って欲しい。
読了日:10月07日 著者:豊田 巧
年収100万円の豊かな節約生活年収100万円の豊かな節約生活感想
節約法というか、料理本ですね。調味料や調理器具といったものに初期投資をすることで、安くてプロ級の料理を作って幸せになる本です。レシピも大量に載っています。ホームベーカリー、パスタマシン、ピザ焼き窯で作るととてもおいしいらしく、自分も買ってみようかなという気になる。収入面では、覆面調査員(店に行って接客態度や味などを調査する)や薬の治験というのを知って驚いた。世の中には自分の知らない仕事がたくさんある。

読了日:10月07日 著者:山崎 寿人

読書メーター
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読書メーターまとめ

9月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:508
ナイス数:46

そろそろアフィリエイトに手を出してみたい。
「5分でわかる村上春樹」みたいなサイト作れば儲かりそう。

村上春樹の作品を、様々なテーマを元に横断する。
読むと、村上作品のおいしいとこ取りができる、って感じに。


坊っちゃん (新潮文庫)坊っちゃん (新潮文庫)感想
坊っちゃんの江戸っ子口調が面白い。教頭や生徒などからいやがらせを受けるが、それに対して「いいものはいい。悪いものは悪い」とすっぱり断言し、翌日へ引きずらない。カッコイイ生き方だ。「俺だっていたずらはしたが、誰がしたか聞かれた時に尻込みするような卑怯なことはただの一度もなかった」「(生徒の模範になれと言われて)そんな偉い人が月給40円ではるばるこんな田舎へくるもんか」「先生だってできないのは当たり前だ。できないのをできないと言うのに不思議があるもんか」。変にインテリぶらずに、堂々と生きてゆきたい。
読了日:09月13日 著者:夏目 漱石
花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
卓球少女の花井さんと星野さん、どっちも天然で面白いです。最初は卓球をやめた理由を秘密にしていて、あれこれ勝手な想像をするのですが、それがどんどんエスカレート。しかも、星野さんが天然すぎて、体育で着替える前に「今、二人きりなんですね」なんて言うからもう大変。無表情な吊り目で天然発言されたらたまりませんよ、ねえ。そこに星野さんの幼馴染の千果ちゃんが現れて「星野さんがあんたのせいで笑わなくなった」とすごんだり、星野さんにキスしたりで、段々不穏な雰囲気に。さぁ、舞台は整った!これは次巻で一気にくるぞ!
読了日:09月08日 著者:鈴菌 カリオ
星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)感想
女教師と女子小学生の百合は珍しい。小学生の乙女に悶絶させてくれると思ってたけど、まさかの先生が可愛い。淋しがり屋だったり、乙女の心配で慌てたり、料理下手で頼りなかったりで良いですなぁ。この辺は同棲モノならではです。部屋の中で水着とか下着になれちゃうのも嬉しい。先生と小学生という禁断の関係をちょっとずつ崩していくいじらしさも素敵だし、将来どうするのか頻繁に考えてしまう真剣な関係もいいですね。次回に期待……と思ったけど、新装版の方が豪華なの? どうしよう、もう旧版買っちゃったよ。
読了日:09月05日 著者:玄鉄 絢

読書メーター

読書メーターまとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:926
ナイス数:59

8月はkindle1ヶ月無料を使ってみた。
線を引いたトコが1ヶ月後も見れて便利。
感想書く時にコピペできるのもいい。kindleは強い。


あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ)あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
絵が可愛いので読了。主人公は、完璧主義優等生の白峰さんと、無気力型天才少女の黒沢さん。白峰さんが一匹狼の黒沢さんを気づかったのをきっかけに、黒沢さんが猛アタックするんですが、その時の縋るような甘え顔、天真爛漫な無邪気顔、衝動を抑えきれない泣き顔、どれもが素敵。天才すぎてどの部活にも熱中できない時の「白峰さんがいればいいの。後は何も欲しくない」って泣き言とか、テストの点じゃ負けないって言った後の「いつか完璧に負かせてね」ってお願いも好き。いやー、やっぱりミステリアスでほっとけない子は最強ですね。
読了日:08月31日 著者:缶乃
熱帯少女 (IDコミックス 百合姫コミックス)熱帯少女 (IDコミックス 百合姫コミックス)感想
素晴らしい百合短編。想像力を掻き立てる秘密めいた恋とエロス、最高ですわ。何気ない会話の中にふと、好きを感じさせる言葉を挟んで、徐々に距離を縮めていく。と同時に、日常に潜んだエロも浮かび上がってくる。スイカの果肉、砂糖に群がるアリ、一過性の夕立、汚い心を洗い流すせせらぎ。こういう婉曲的な表現がいじらしくていいんですよねぇ。私のお気に入りは「sketch」。スケッチをしている果物を食べちゃう女の子が、好きな子の似顔絵を描くんですけど、観察するシーンがいい。「じっと見ていると食べてしまいたくなる」なんて特に。
読了日:08月21日 著者:吉富 昭仁
「わからない」という方法 (集英社新書)「わからない」という方法 (集英社新書)感想
僕は「正しいやり方を知っていれば間違えない」と考えていたので、「どこかに正解があると考えるのは20世紀病」という文にギクッとした。個人個人で感覚が違う上、時代の変化が激しいから正解があるはずがないのだ。「わからないことを恥だと思わずに突き詰めていくと、本当の正解にたどり着く」と思ってやってみよう。著者は、わからないから出発して様々な発見をしている。しかも非常に本質的で、わかっていた人には絶対にたどり着けない領域だ。わからないというのは世紀の大発見をするチャンスなのかも。
読了日:08月21日 著者:橋本 治
マンガで分かる心療内科 7 (ヤングキングコミックス)マンガで分かる心療内科 7 (ヤングキングコミックス)感想
昔話シリーズが好き。今回は雪女。「なぜ禁止されていた雪女の話をしてしまったのか」というと「親しくなった相手には自分のことを深く知ってもらいたい」から。中々いい話だったんだと思った。ギャグは愛飢え男が面白かった。あいうえおって言うだけであそこまで壮大なギャグになるのはすごい。
読了日:08月15日 著者:ゆうき ゆう,ソウ
やれたかも委員会 1巻やれたかも委員会 1巻感想
あの時、ちょっと勇気を出せばやれたんじゃないか。そんな体験談を集めた漫画。僕は、全部やれたと思う。というか、やれなくてもここまで仲良くなれたら満足だと思う。結論としては「女の子のほうからボディタッチしてきたらやれる」かなぁ。全国の女性のみなさん、僕に触るときは気をつけましょう。作品のシチュエーションで好きなのは「靴下はかせてあげよっか」からの「俺、足の裏揉むの得意なんだよね」の流れです。これは本心がわかりづらい。やる気なのかそうじゃないのか。
読了日:08月03日 著者:吉田 貴司

読書メーター

運命のボタン

即興小説トレーニングの推敲。
今回やるのは運命のボタン
お題:3月の多数派 必須要素:ハッピーエンド

技巧的な修正

1年ぶりの挑戦でカンも鈍ってるので初歩的なことをおさらいしよう。

場所変わったら説明。
人が増えたら説明。

(例文)
「おはよー」
 そして、隣にいるコイツとの登校も2年目になる。友達としても2年目だ。
 実を言うと、僕は彼女に一度告白されたことがある。


説明なしにいきなり人が増える。そのせいか、3行目が唐突だ。何か容姿を書こう。
「彼女と一緒に歩いていると、僕の心は浮足立つともに、まるで迷宮みたいに混乱してしまう。僕は勇気を出して隣を見る。肩まで伸びる艶やかな髪は春の日を吸い込んで、春の妖精のような輝きを放っている」とか。

お題と必須要素の使い方

僕はあらかじめ、ストーリーと最初の一行を決めている。そこへお題と必須要素を無理矢理混ぜる。
序盤にストーリーを考え込んでしまうと手が進まないからだ。お題からストーリーを考えるのはリスクが高い。

3月という時期には、ハッピーエンドを約束する行為がたくさんあるようだ。


かといって、無理矢理すぎるとこじつけ感が出る。昔作った原則を思い出そう。
課題は分離せよ。

「3月は別れの季節で、たくさんの生徒が再会を誓ったり、秘めた思いを打ち明けたりしていた」はどうだろう。
3月と多数決を分離。さらに、多数決という言葉を直接使わないことで、こじつけ感を減らしている。

必須要素のハッピーエンドは、普通に使ったほうが書きやすかったと思う。

ストーリー

即興小説は時間がないので、最初の段落で結論がわかるようにしたほうがいい。
この小説は、悪夢の理由が判明するか、押しボタンが作動するかすれば終わるようになってる。

ただ、その後の展開で悩みすぎた。
アンチクライマックス方式で書くなら、その後は過去を書くべき。
やるべきはトラウマの解消だ。

で、トラウマを解消するための型も作らないと。

猫神やおよろず 感想

猫神やおよろず① [Blu-ray]
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感想

忘れられた物と記憶を守護する猫神の少女、繭(まゆ)。
彼女と神様達がドタバタを繰り広げるコメディアニメ。

シナリオとしては、失くしたモノを繭の神力で見つけるのが主。
発動時の台詞がカッコイイ。

「我は猫神。忘れられしモノと記憶を守護する。
 ○○よ。己が主に、その身の在処を示せ!」



なんとなく、見てると心があったかくなる作品。
ギャグもストーリーも、目立った良さはないが、最後まで見ちゃう。
失くしたモノを悲しむ心と、見つけてあげようとする心。
そんな、人の一番奥にある心をそっと暖めてくれる。

一番良かったのは、柚子が骨董ついて語った台詞。

骨董って、事情があって持ち主と別れ、忘れられてしまっている品物ですよね。
暗い物置の奥に閉じ込められていたり、箱の中で眠りつづけていたり。
骨董屋の仕事というのは、そういう品物を、もう一度明るい光の中にだしてやって、新しい持ち主と、巡り合わせてやる仕事だと、父は言ってました。


僕は某番組のせいで「骨董=値段」になってましたが、これを期に考えを改めようと思いました。

読書メーターまとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:890
ナイス数:54

帰省中に電車とネットカフェで読んだのみ。

ネットカフェは「早く返さないと迷惑かかる」という圧力があって捗る。
読書が進まないときは、こういう強制力を使うといいかも。

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編読了日:03月09日 著者:村上 春樹
私は利休 2 (ヤングジャンプコミックス)私は利休 2 (ヤングジャンプコミックス)感想1巻は茶道入門でしたが、2巻は超展開の連続。茶道具の名物狩りをする男や、千利休の生まれ変わりが登場。さらには、金儲けの場になってしまった現代の茶会を一刀両断。こんなハチャメチャなのに、茶道の厳格さが伝わってくるのがすごい。また、茶道具の説明で本格的な用語がバンバン出てくるが、言葉のリズムが流麗なおかけですーっと耳に馴染む。例えば「この梅花皮(かいらぎ)の荒々しさ。侘びた土見(つちみ)、沈んだ釉調(ゆうちょう)。見事だ」 正直何を言ってるのか良くわからないんだけど、とてもいい茶碗だということは伝わる。読了日:03月06日 著者:早川 光
私は利休 1 (ヤングジャンプコミックス)私は利休 1 (ヤングジャンプコミックス)感想茶道入門漫画としてオススメ。わかりやすいし、一つ一つの作法や心遣いから真剣さが伝わってくる。読むと茶道をやりたくなる。一番好きなのは、先生が語る茶道の魅力。「最初は不自由を感じても、そこで気づくことがある。その”気づき”を重ねるうちに、少しずつ”自分”というものが見えてくる」 この言葉で、心の中が少し明るくなった。音を立てないことで、自然界の音に気づく。正座をすることで、心の落ち着きに気づく。こういった自分なりの気づきが、自分を作っていく。読了日:03月06日 著者:早川 光
読書メーター

回転木馬のデッド・ヒート 感想


回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)
回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)

あらすじ

他人から聞いた話を小説にした短編集。
表題の「回転木馬のデッド・ヒート」は、前書きとして登場する。

他人の話を聞けば聞くほど、そしてその話をとおして人々の生をかいま見れば見るほど、我々はある種の無力感に捉えられていくことになる。我々はどこにも行けないというのがこの無力感の本質だ。

我々は我々自身をはめこむことのできる我々の人生という運行システムを所有しているが、そのシステムは同時にまた我々自身をも規定している。

それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。それは定まった場所を定まった速度で巡回しているだけのことなのだ。どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。誰をも抜かないし、誰にも抜かれない。

しかしそれでも我々はそんな回転木馬の上で仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートをくりひろげているように見える



我々は自分で人生を決めたはずが、あるとき、別の人生を選べなくなっていることに気づく。
いつのまにか、人生に自分自身が操られている。
そして、目的地を見失ったまま、どこかへ向かって必死に走り続けている。

それは性格にもいえることだ。
我々は、別の性格を選ぶことはできないと考えている。
しかし、性格とは『自分で選んだ個々の行動の総称』である。

物事に真剣に取り組めば「真面目な性格」になるし、
他人の世話をたくさんすれば「面倒見の良い性格」になる。
それなのに我々は『性格に自分自身が操られている』ように感じる。

そして、人生のある地点を境にして、人は何かに操られるかのように悪い方へと向かっていく。


表現技巧

全作に共通するのは 「うまくいっていたことが、突然うまくいかなくなる」 ということだ。
 「うまくいっていたことが、突然うまくいかなくなる」ことが、どのように書かれているのか説明する。

母にわかることは、そのレーダーホーゼンをはいた男をじっと見ているうちに父親に対する耐え難いほどの嫌悪感が体の芯から泡のように湧きおこってきたということだけなの。


正直に言って、実際にこんな風にはっきりと感じたのは僕にとってははじめてなんだよ。つまり、自分の中に名状しがたい把握不能の何かがひそんでいることを感じたのはさ。


彼女はそういう感情的な訓練を一度も受けたことがなかった


理由なく始まったものは理由なく終わる。逆もまた真なり。


どうしてそんなことを言ってしまったのか、自分でも理解できなかった。でもその言葉がごく自然に口をついて出てしまったのだ。


僕にはもう彼女の生活を覗かないでいることができなくなっていた。


ただ僕はある日突然、無性にナイフというものが欲しくなったんです。


「なぜそうしたのかわからない」「○○しかできなかった」など、何かの力に操られたことが伺える。


感想

これは成長するなるための小説だと思う。
成長するには、うまくいかなかったことを分析し、対策を立てなくてはならない。
しかし世の中には、どうあっても分析できない上に、直視を迫る問題がある。

そういった問題に立ち向かう際に必要なのが、この物語のように、誰かに語ることだ。
分析できない事柄を「何かが原因で分析できない」と語ることで、はじめて問題を直視し、受け入れることができる。

自分流の観光

 観光はとても面白いが、困ることだってある。

 それは、帰って家族に「その城はだれが作ったのか」「いつの時代にできたのか」と聞かれたときに答えられないことだ。
 不思議なことに、全然覚えていない。展示に一通り目を走らせても、頭が追いつかないのである。

 しかし、そんなことが何度かあってから、僕は腹を括った。
「どうせ覚えらないんなら、最初から見ない」ことにしたのだ。
 そんなわけで、僕は岡山城と後楽園の歴史を全く知らない。知りたければwikipediaでも見ればいいんだ。
 
 代わりに何を覚えたのかというと、建物の造りだ。
 僕は小説を書くのが好きで、特にモノの様子を文章で表現するのに興味がある。
 その過程は、まさに発見の連続だ。自分の感覚に合う言葉を見つける度に、感覚が実感に変わっていく。

 また、美しい説明文を覚えるのも好きだ。
 強い野球チームに名捕手が必ずいるように、美しいモノには必ず名文がある。
 ソシュールは「言葉があるからモノが存在できる」と言った。美しい言葉は、心に美しい風景を作る。

 観光地に行くと、様々な情報がおせっかいなおばちゃんみたいに蔓延っている。
 大事なのは、そんな情報に対して「結構です、お構いなく」と言う勇気だと思う。 
 本当に必要なものは、自分の中にあるのだから。

電波女と青春男(アニメ感想)

藤和エリオ

あらすじ

主人公の丹羽真は、親戚の家に預けられる。家に入ると、全身布団をかぶった自称宇宙人の娘『藤和エリオ』がいた。
彼女は人付き合いを避け、宇宙人を名乗り続ける。

彼女はなぜ宇宙人を名乗るのか。それがテーマである(多分)


宇宙人とは?

エリオは、宇宙人であることを証明するために自転車で川に向かって飛んだことがある。
もちろんそのまま落下したが、彼女は「飛び方が悪かった」と言って、失敗を認めようとはしない。

藤和エリオは自分に自信がない。だから、仮の自分を作るために、宇宙人であろうとする。
真はそれが気に入らない。宇宙人を後ろ向きに信じていることが我慢ならない。

宇宙人は神秘だ。
神秘とは希望であるべきだ

真は、エリオを納得させるため、自転車で一緒に飛ぶ。もちろん失敗。
でも、それによりエリオは宇宙人をやめ、人間として生活を始める。


奇跡を信じる

物語の後半に、自称超能力者の、星宮社が登場する。
彼女もエリオと同じく、自称だ。ただ、彼女の言葉には妙な説得力がある。

「人間は、あるわけがないと、盲目的に超常現象を否定する。信じなければ始まらない」


「人は誰もが目前の超能力に目覚めようと歩み寄っている。伸ばした指先より数センチ先。日常の延長線上にある。
それを捉えることが、超能力に芽生える兆しになる」


超能力を使える人間はいない。
だがそれは、信じていないからではないだろうか?

真は、友達の流子さんのバスケット試合の応援に行く。
ただ、流子さんはあまり上手くない。真は流子さんに、かつてサッカーが下手で諦めた自分を重ねて、傍観する。

そんな真に、社は活を入れる。

「いまだ、超能力を使え! 自分の意思で動いて、他人も動かす。もっとも初歩の、人間に許された超能力だろ!!



真は流子さんを応援し、流子さんはシュートを決めた。
努力を信じさせるのは、悪いことじゃないのだ。

応援とは、他人の奇跡を100%信じることだ。
それって、すごく神秘的だと思う。
自分以外の、得体の知れない力が、奇跡を起こしてくれるのだから。

劇場版CLANNAD感想(ネタバレ含む)

古河渚

 友人が「朋也の父さんかっけぇ」とかいうんで見てみた。
 (友人は原作未プレイ)

 で、見てみてたんだけど。
 これはちょっと違いすぎじゃね?
 原作崩壊ってレベルじゃないっていうか、そもそも何もかもが違えよ!!

・人見知りのはずのことみが指揮者やってる
・合唱部が開始直後から存在
・杏が智代の取り巻き
・伊吹先生が暴力教師
・芳野さんが怖い(特に目つき)
・だんご大家族の歌



 ……と、その他キリがない。
 原作通りのとこを挙げた方が早いんじゃ……ってくらい。

 特に問題なのが、CLANNADにおいて重要なシーンが全てカットされてたこと。
 下の2つは絶対必要だと思う。

空いてる顧問が1人だったので、演劇部と合唱部のどちらかは設立できない。
合唱部は「部長は怪我でバイオリンを弾けなくなった。もう一度音楽をやらせてあげたい」と主張。
それに対し、春原が「そんなハンデで同情引くな!」と訴える


自分のせいで両親が夢を諦めたことを知った渚。本番のステージで「自分だけが夢を叶えている」ことに罪悪感を感じ、動けなくなる。
そこで秋生さんが「夢を叶えろ渚ぁ!!」と応援。



 CLANNADの良さは「病弱な上に他人へ気を使いまくる渚が幸せになっていくこと」にあると思うんですよ。
 だから、幸せ(又は不幸)になるターニングポイントを無くすのはダメです。絶対。

 まぁ、いいとこもあったけどね。
 演劇の本番と渚の死をしっかり描いてくれたのは嬉しい。原作はあっさりし過ぎてたから。

 あ、あと、朋也の父さんは原作の方がいいと思う。
 映画だと自分で自分の人生を語ってたけど、原作通りに母から聞いたほうがじーんとくる。
 「そうか、父さんは立派に朋也を育てたんだ」って、素直に感動できる。