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『カンガルー日和』の感想文

読んだきっかけ

この短編集は、即興小説トレーニングのお手本にするために買った。一作品が4000字くらいなので、バトル用にちょうどいい。
もちろん、作品自体も素晴らしいので、読書用でもある。 今回は、表題作の『カンガルー日和』を紹介したい。


あらすじ+要素

僕と彼女は、新聞でカンガルーの赤ちゃんの誕生を知り、一カ月間、カンガルーの赤ん坊を見物するに相応しい朝の到来を待ち続ける。
『この機会を逃すと二度とカンガルーの赤ちゃんを見られないような気がする』
不安を抱えて行くと、赤ちゃんはもう子供くらいの大きさになっていた。

子供の大きさくらいになっても、一人で生きるには弱いらしく、母親の袋に入る。
僕たちは、カンガルーの赤ちゃんが保護されているところを見て安心する。
失われた音符を探す枯れた作曲家のような雄、走り回るミステリアスな雌、親子。
4匹のカンガルーを見て、久しぶりに暑い一日になりそうだと思う。



カンガルー日和とはどういう日なのか

僕がこの作品を好きなのは『特別を演出する魔法が詰まっている』から。
「一ヶ月間、カンガルーの赤ん坊を見物するに相応しい朝の到来を待ち続けていた」
「朝起きてカーテンを開け、その日がカンガルー日和であることを一瞬の内に確認した」
『なんとなく行く気になれない』気持ちを、特別にしている。

僕は、この本のエッセンスは『○○日和の作り方』だと思う。
何かをするに相応しい日というのは通常、客観的に決められている。
しかし、この作品ではカンガルー日和がいつなのかを自分で決めている。
そうすることで、自分の気持ちが和らぎ、豊かになる。

『なぜこの日がカンガルー日和なのか』。本文を見てみよう。
僕と彼女は、新聞でカンガルーの赤ちゃんの誕生を知って以来、赤ちゃんを見るに相応しい日を待つ。
しかしそんな日はなかなかこない。
雨が降ったり、いやな風が吹いていたり、虫歯が痛んだり、区役所に行ったりする。
そしてある日、朝起きてカーテンを開け、その日がカンガルー日和であることを一瞬の内に確認する。
「カンガルー日和でない理由」はたくさんあるが「カンガルー日和である理由」は何も書かれていない。
そこがこの作品のポイント。
なぜカンガルー日和なのかは、読者が考えなければならないのだ。
もし作者がカンガルー日和の条件を提示したとしたら、その条件が満たされない日はカンガルー日和ではなくなってしまう。

恋愛でも、相手を好きな理由を挙げると、その理由がなくなった途端に好きでなくなってしまうことがある。
本当に好きな時には、理由を言えないのだ。(突然の冬ソナ)



教科書での読まれ方と解説

本作は高校国語の教科書に載っている。課題にチャレンジし、教科書の狙いを探ってみよう。
「これから先、カンガルーの赤ちゃんを見るって自信ある?」
「どうしてカンガルーの赤ちゃんだけが問題になるのだろう」
「カンガルーの赤ちゃんだからよ」
と言う会話があるが、なぜカンガルーの赤ちゃんだからか?
そ、そこか。それは雑談の一部で、論理なんてないと思うけど……
まあ、出題の意図を汲むと「彼女にとってカンガルーの赤ちゃんはどういう存在か」を答えるべきだろう。
彼女は、カンガルーの赤ちゃんが母親の袋の中に入ってないとこを見てがっかりし、袋の中に入ってるのを見ると「袋の中に入るのって素敵」「保護されてるのね」と言う。
「袋に入る」とはどういうことか?

1:「退行」
人間は不安になると、子供返りすることがある。
ガムやタバコは母乳の感覚を思い出そうとしてる(口唇欲求)、自分の体を触るのは母親に抱きしめられた時のことを思い出してるから。
彼女も何か不安を抱えていて、それを和らげるために保護されている赤ちゃんを見ている。

2:「疑似懐妊」
最後のシーンで、父親カンガルーは失われた音符を探し、母親じゃないほうのカンガルーは目いっぱい駆け回る。
「久しぶりに暑い一日になりそうだった」と僕は思う。
これは性行為の予兆なのではないか。
その後の「ビールでも飲まない?」は、実は誘い文句なのだ。

「失われた音符」とは何か
という比喩も問題になっているので、そちらにも触れる。

これはイマジネーションが欠けた状態を指す。
直観が働かないので、今日がカンガルー日和なのかどうかもわからない
一方、母親じゃないほうの雌カンガルーは元気一杯なので、こっちは「今日は絶好の人間日和だ」と思ってるのかも

比喩というのは感情移入と同じ。
つまり、父親カンガルーを見て「才能の枯れた作曲家」と思うのは、自分自身の才能(直感力)が枯れているからだ。
彼女とどのタイミングで子供を作るための性行為をするのか、図りかねている。
しかし、今日が絶好のカンガルー日和だったと感じることで、直感を取り戻す。

カンガルー日和とは、すなわち『セックス日和』なのだ。

村上春樹は、どんな日にセックスをしたくなるのかを、カンガルーに例えているのだ。

教科書ガイドには「カンガルー見て子供の心を取り戻す」と書いてあるが、こういう読み方があってもいいと思う。

僕がカンガルー日和を好きな理由は『我々は朝の6時に目覚め、窓のカーテンを開け、それがカンガルー日和であることを一瞬のうちに確認した』という一文が魅力的だから。
現象学でいうと、一部を見るだけで全体像が浮かび上がってくる感じ。
限りないものを一文に詰め込んだ村上春樹はやっぱりすごい。


カンガルー日和 (講談社文庫)
村上 春樹
講談社
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Qiitaへの投稿はプログラミングの勉強に良い

最近、Qiitaへの投稿にはまってます。
Qiitaはプログラミング知識の共有サービスです。

・プログラミングノウハウのまとめ
・「人工知能を試してみた」など、最新技術を使った体験談
・新しいアプリやWEBサービスを作った話
・英語ドキュメントの翻訳
・スキルアップ法や転職の仕方

など、豊富なコンテンツがあります。
面白い記事も多いので、仕事で必要なことを調べているつもりが、ついつい余計な記事も見てしまいます。

最近面白かったのは↓の記事です。
「赤の他人」の対義語は「白い恋人」 これを自動生成したい物語
わたしからの贈りもの 〜 じょうずなしごとのさぼりかた
モンティ・ホール問題を機械学習(強化学習)で解く

僕が投稿した記事は↓です。
過去に投稿した記事

・SQLで取得したデータを、プログラムで使えるように加工
・PyQt5のQTableWidgetへDBから出力 + csvへ保存
・PyQt5で、画面Aから画面Bを複数出力する
・PyQtインストールしたけど使い方がわからなかった話


普段は見るほうがメインですが、記事を書いてみんなに称賛されたいという不純な動機にそそのかされ、ついつい4つ投稿しました。
投稿するのには手間がかかりますが、書くメリットはすさまじいです。

1:自分が何に躓いたか整理できる

Qiitaに投稿する記事には、新規性が必要です。
一番簡単なのは、ネットで調べてもわからなかったことについて書くことでしょう。

「わからなかったけど、何度かプログラムを書き換えているうちに偶然上手くいった!」
というのはプログラミングによくあることですが、偶然上手くいったことなんて、二度目には必ず失敗します。
そこでQiitaへの投稿です。

「何をしようとしたか」「何に躓いたのか」「どうやって解決したか」を、わかりやすく書くことで、わからなかったことを可視化出来ます。
また、抽象化することで、他にも応用できる知見が生まれることもあります。
せっかく躓いたのだから、ただで起き上がらず、今後の糧を手に入れたいですね。

2:自分がどんなスキルを身に着けたかがわかる

一日の終わりに「今日、自分は何を得たのだろうか」と思うことはありませんか?
そんな時は「Qiitaに投稿できることはなかったか」と考えるのがおすすめです。

勉強に費やしたのなら「効率を上げるために何をしたか」「理解するためにどんな工夫をしたか」。
理解するための工夫には、需要が多いです。本に載ってることをわかりやすく置き換えるだけでも貴重です。


これからも、勉強のために投稿していきたいです。100いいね目指してがんばります。

Summer Pockets感想(ネタバレあり)

麻枝准が帰ってきた……と思ったけど原案のみ。
さぁ、どうなる?

総評 81点

Rewriteは世界観を重視しすぎて感動が疎かだったし、AngelBeatsとCharlotteは尺が足りなさすぎて感情移入する前に終わりました。

今回こそは……と思ったんですが、今回も世界観重視に行き過ぎた感があります。
しろはの「不幸な未来が見えてしまう呪い」を軸に、七影蝶や遊び尽くせない夏を混ぜていましたが、その結びつきがどうも説明くさい。
理屈じゃなくて、感情でわかるようにしてくれないと、泣けないですよね。

ただ、それ以外の点は非常に良かったです。特にミニゲーム。
良作です。
では、シナリオを個別に見ていきます。


しろは 82点

メインヒロイン。
羽依里が水泳をやめた理由が明かされます。
もう一度水泳をやる理由と、しろはを助ける理由が重なる所がいい。
ALKAへの伏線の張りすぎで消化不良な感もありますが、いい話です。

灯籠のCGがあまり綺麗じゃなかったので-3点です。物語のキーになるイベントなんで、もうちょっと頑張ってほしかった。七影蝶は綺麗なのにね。


蒼 81点

物語の鍵を握る七影蝶が出てくる。
シリアス展開にちょくちょく下ネタが入ってくるのがいただけない。

絵に違和感があるのが気になる。集合写真でも、この子だけ浮いてる気がする。
ま、そのうち慣れるでしょう。リトバスの鈴も違和感ありましたが、今では立派なkeyの看板ですし。


鴎 94点

冒険のワクワク感。鴎が消えてからの感動ラッシュで、大団円につなげる。これぞkeyだと思います。
10年前の鴎の返事を、羽依里が叶えてあげるとこが特に良いです。
鴎が消えてしまって、全てが夢だったんじゃないかと途方にくれる状況でも諦めず、鴎の思いを紡いでゆく姿が素敵でした。


紬 70点

ツムギが出てきたとこまでは良かったんですね。
蒼シナリオの七影蝶が持ってた記憶の一つであることが明かされ、物語が一気に深みを増しました。

ただ、その後がひどい。
ツムギのことを覚えておくために、紬と最高に楽しい夏休みをすごすってのがよくわからない。みんなが協力してくれる理由もしっくりこない。
あと、おっぱいおっぱい煩いのも気になる。はつゆきさくらの街角おっぱい祭りか?

紬の夏休みは良かった。♪むぎゅぎゅぎゅぎゅ~


ALKA 100点

BGMの「Sea,Your Memory」がシナリオにとても合っている。原曲の「Sea,You & Me」の夏の広がりに加えて、ピアノの音が夏の終わりを告げているようで、泣けます。本ゲームで一番良い曲だと思います。

シナリオも素晴らしい。家族で楽しく過ごすって、なんでこんなにいいんだろう。


Pocket 51点

うーん……なんだこの圧倒的欠乏感は。
麻枝さんが魁先生に「もうちょっと頑張って」と、追加を要請したそうですが、もっとキツく言って欲しかったな。

七海がしろはに、楽しかった思い出を渡して消えるシーン。
直観的に理解できなくて、シナリオの流れを考えた後「……ああ、そういうことか」と、時間差で腑に落ちるのが良くない。

最後の鏡子さんの台詞も同じく。考えさせるシーンも大事だけど、初見でプレイしてる時は「シナリオを進める手・笑い・涙」が止まらないことの方が大事だと思うんだよな。

Pocketがよくなかったのは、時系列の問題だと思う。
本作では、うみ視点で時系列が作られている。
うみが満足するまで、何度も夏休みを繰り返す。満足しきった後、しろはへ夏休みの思い出を渡し、しろはの呪いを解く。呪いが解けたしろは、羽依里と出会うきっかけをなくし、羽依里は蔵の整理をしただけで実家へ帰る。

順番としてはわかりやすいし、筋も通っているが、満足する夏休みを過ごした後の展開が尻すぼみになってしまっている。
ハリウッド映画並の構成で、なんとか盛り上がる部分を最後にもってこれたら90点を付けたと思う。

大学の寮生活

行きたい大学(又は偏差値が低い大学)が実家近くにない場合、一人暮らしをすることになる。

一人暮らしには、寮とアパートとダンボールの3通りがある。
筆者は寮に住んでいたので、ここでは寮生活について話そう。

寮というのは、大学の近くにある学生収容所のことである。もし学生以外の人間が入っていたら、刑務所と呼ばれていただろう。それほどの朽ち具合だ。
見た目は、劇的ビフォアアフターのビフォアのようで「これから綺麗になりそうだ」という期待を抱かせてくれる。
しかし匠は現れない。変わりに「もうそろそろ改築します」と巧みに説得させられる。

部屋は、玄関と3畳の畳程度の広さである。
この狭いスペース(宇宙のことではない)に、なんと2人で住むのだ。実に狭い。
足の踏み場として使えるのは、ベッドの上か机の上くらいなもんだ。
もし彼女を呼んだら、ごく自然にベッドに誘えるというメリットもあるが、残念ながら筆者にはその機会はなかった。

一緒に住む人のことを相方という。
相方と仲良くやっていくには、特に干渉しないことである。
「教科書を貸してほしい」「弁当を買ってきてほしい」「彼女が来るから外へ行ってて欲しい」「彼女と変わって欲しい」と言われたら、何も考えずに従うのがコツだ。
これは、将来結婚する際の予行演習にもなる。

食事は、事務室であらかじめ1か月分の食券を買い、食堂へ行く。
食堂は、事務室から玄関をはさんだ向かい側にある。
朝はご飯、味噌汁(具はほとんどない)、納豆or玉子焼きである。
残念ながら、他に選択肢はない。飽きた場合は、納豆にソースをかけたり、味噌汁にマヨネーズを入れたりするしかない。特に、自分が食べない場合は積極的に試すといい。
もし「パンが食べたい」と思うのなら、寮生活を諦めるか、イエス・キリストを拝んでパンを恵んでもらうしかない。

夜ご飯はなんと、7時までに食べないといけない。それ以降は食堂が閉まってしまう。
ただ、サークル活動の前にご飯を食べることになるので、活動後の飲み会を断る口実にはなる。

寮生活で大きな問題なのは3つだ。騒音と衛生である。
あと一つは、問題が多すぎてここでは紹介しきれないことである。

騒音は、夜遅くまで誰かの部屋に集まって議論することで生じる。
最近の議題は「喰いタンや役牌のみはありか」だ。

衛生問題は、掃除を2週間に一度しかしないことで生じる。
なぜ2週間に一度かというと、2週間が限度だからである。

以上が寮生活の全貌である。あまり居心地は良くないが、一つだけいい点がある。
大学に行きたくなることだ。

読書メーターまとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:869
ナイス数:173

当ブログをGoogle AdSenseへ申請してみました。結果をドキドキして待ってます。

ノーベル文学賞、審査委員の不祥事で中止のはずが、新ノーベル文学賞を出すそうです。
さあ、今年こそ村上春樹の受賞なるか。
もし受賞したら、ついでに来年のノーベル文学賞も取って2年連続受賞なんてできないかな?

ささめきこと 3 (MFコミックス アライブシリーズ)ささめきこと 3 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
ゲルマン美少女のロッテちゃんが登場。この子がとにかくかわいい。ふわふわの金髪、愛くるしい瞳、そして空手への真っ直ぐな気持ち。この子の登場で、風間は再びカワイイ子好きに走ってしまう。しかしロッテちゃんは空手好きで、空手家の純夏にゾッコン。三角関係になる。ロッテちゃんの取り合いがお互いの欲望むき出しで面白い。そして、ロッテちゃんが風邪を引いたのをきっかけに、風間と純夏との仲はますます険悪に。関係は戻るのか、続きは4巻。
読了日:08月20日 著者:いけだ たかし
心理学で異世界ハーレム建国記 (MF文庫J)心理学で異世界ハーレム建国記 (MF文庫J)感想
女性恐怖症を治すために病院へ行った心太。「異世界によくいる、人間じゃないけど見た目が女の子な女性相手に慣らしていこう」というトンデモ案により、医師の発明した装置で異世界へ飛ばされる。心太は手持ちの心理学を参考にして、最初に出会った女の子と願いを叶えるうちに、異世界の王になる。うまくいきすぎな感じもあるけど、面白いです。「僕はキミとキスがしたい」といきなり宣言し、心理テクで説得するシーンなんか出来過ぎだけど、会話の流れは自然だし「もしかしたら自分にもできるかもしれない」という感じがしてくる。
読了日:08月14日 著者:ゆうきゆう
広告コピーってこう書くんだ!読本広告コピーってこう書くんだ!読本感想
◆「描写じゃなく解決」古本屋のコピーで本や店の雰囲気を出すのは新鮮味がないからダメで「お風呂で読む本なら古本屋へ」など、行動に繋がるコピーがいい。◆「関係性を増やす」ビールのコピーを100本書けと言われたら「お父さんとビール」など、ビールと他のものとの関係に注目する。ビールだけに注目してはいけない。◆「そういえば、そうだねと思わせる」奇をてらうのではなく、みんなが思ってるけど口に出さないようなことをコピーにする。◆「おじいちゃんにプレゼントを選ぶように」自分の好みを押し付けず、相手の好みに合わせよう。
読了日:08月14日 著者:谷山 雅計
ささめきこと 2 (MFコミックス アライブシリーズ)ささめきこと 2 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
新キャラのあずさ登場。風間の兄が書く百合小説が好きで、同人誌を出すほど入れ込む。あずさは純夏を巻き込み、同人誌を作る。「女の子の同士の愛情ってさ、もっと秘めたところにあって、純粋で儚くて、だからこそ美しいものだと思うの」と、あずさの百合観が作品に重みを増す。純夏と風間の仲は進展しなかったけど、あずさという観察者が加わり「傍から見れば二人は恋人なのに、一線を越えると関係が壊れる儚さ」が浮き彫りになる。朋絵とみやこのカップルと作った女子部の合宿、男の娘モデルの朱宮君とのデート、複雑に絡み合い、3巻へ。
読了日:08月14日 著者:いけだ たかし

読書メーター

孤独のグルメ名言の分類

「時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、束の間、彼は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を使わずにものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが、現代人に平等に与えられた、最高の癒やしといえるのである」

大人気ドラマ、孤独のグルメ。
冒頭のナレーションにあるように、主人公の井之頭五郎は、腹が減ったら仕事中だろうと店を探し、自分の腹の欲しがるものを、一人で気の向くまま食べます。
そんな自由かつ正直な生き方に、共感する人、憧れる人も多いのではないでしょうか。

本記事では、孤独のグルメになりきる方法を考えてみました。
コツは、状況別に考えること。彼がどんな時に、どう考えているかを意識することです。

店選び編


店選びでは、昔ながらのお店を探します。

「俺の経験が正しければ、昔ながらの店を探したければ、川の側を攻めろ」
「目黒銀座も良さそうだが、こっちの脇道が匂うぞ」
「裏路地に飲み屋街が並んでいる。こういう、昔ながらの風景っていいよな」
「いいなあ。個人の店が多い商店街って。この雑多な雰囲気に紛れて歩くだけで、俺は楽しいんだ」
「通りがバイキング状態だ」
「来やすい本場っぽさだ」
「贅沢だが、落ち着く雰囲気。独特の活気がある」


もちろん、自分の腹に聞くのも忘れてはいけません。

「どこもかしこも美味そうに思える。でも、ここで焦りは禁物だ」
「焦るんじゃない。俺は腹が減っているだけなんだ」
「俺の腹は今、何腹なんだ?」
「俺の胃袋は今、何を食いたいんだろう?」
「今の俺が入れるべき食い物はなんなんだ?」
「頭の中が完全に中国だ。広東、上海、北京、四川。俺の腹は、中国のどこに行きたいんだ?」


どうしても迷った時に、ダメ押し。
辛い時にも勇気をくれる一言。

「飯屋との出会いも一期一会。これも宿命かもしれん」
「失敗したら後悔したらいい」
「ここでいい。いや、ここがいい。いいに違いない」



メニュー選び


セオリー、オススメにのっかる。
迷ったら、全部です。

「こういうとこのナポリタンって、いいんだよ」
「やっぱり、広島のお好み焼きといえば、麺が入るよな」
「この店は、アグー豚ってのがおすすめのようだ。幻の豚か。
ラフティーと思っていたが、ここは流れにのってみるか」
「どう攻める? いや、悩んでる場合じゃない」
「迷ったら、両方頼めばいいじゃないか」
「迷った時は、一番上だ」



食べた感想


☆定跡

「上がヒレ、下がチキン。2階建てだ。2階建てには、ソースだ」
「ご飯ものから入るのが定跡だが、この湯気、たまらん」
「にんにくを投入をして変化をつけ、心を落ち着かせ、自分のペースを取り戻すんだ」
「この味この味。お好み焼きはこうでなくっちゃ」



☆新しい美味しさ

「うまい。ほんとうに旨い。焼き鳥って、こんなにうまいものだっけ」
「辛い?! いや、甘い。あまからだ」
「ネギだけじゃない、キャベツも甘い」



☆組み合わせを褒める

「煮魚ってのは、なんでこんなにおかずに合うんだろう」
「こういういぶし銀のおかずがよく働くんだ」
「この親子丼、おかずにもなりそう」
「うん、これもありだ。大あり、オオアリクイだ」
「このタレいいなあ、食欲がモリモリ湧いてくる。やっぱり焼き肉には白いご飯だ」
「カキバター。海のミルクとバターが合わないわけがない」
「ご飯と肉の間に少しキャベツが入ってるのがうれしい。こういうセンスが、小洒落たレストランじゃ望めないんだよ」
「ピーマンに紅生姜。どこまでも気がきいている。これほどガツガツが似合う丼ないぞ」
「胃袋に新しい歴史が刻まれたようだ。鯖サンド革命」



☆これが食べたかった

「これこれっ。懐かしい味だ。ときどき無性に食べたくなる、ケチャップ味だ」
「ケチャップ、ソース、マヨネーズ。そこに味噌汁。これでいいんだよ。俺には、こんなランチがお似合いなんだ」
「辛い。でもなんだか、箸が全然とまらないぞ。今日の俺は四川の辛さを求めていたんだ」
「ウインナーをフライにした、そのまんまの味。でもこういうの、なかなか食べられないんだ。望んでも。この普通味がいいんだ」



☆いいぞいいぞ!

「いいぞいいぞ。丸い餃子、いい」
「いいぞ。にんにくいいぞ。白いご飯にあいすぎる」
「いいぞいいぞ。この店にして、大正解だ」
「いいぞいいぞ。鉄板焼きって、なんていうか、ライブ感あるんだよな」
「ようし、こうなったら、ひとり沖縄祭りだ」
「まるで俺の体は製鉄所。胃はその溶鉱炉のようだ。うぉぉぉん!! 俺はまるで、人間火力発電所だ」


読書メーターまとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:10856
ナイス数:95

たまってた安達としまむらの感想を投下。
本当はもっと展開や描写を褒めたいのだけど、255字だから要点のみ。

無事にSummerPocketsクリア。
いやぁ、やっぱギャルゲーっていいなあと再確認。
巨大な物語の中へグイグイ引っ張ってくるのがいい。


特殊性癖教室へようこそ (角川スニーカー文庫)特殊性癖教室へようこそ (角川スニーカー文庫)感想
これが全年齢対象だと……? 見開きに縛られた全裸の女の子出てますけど、審査が緩いのでしょうか。内容は、特殊性癖と銘打った割に、普通のエロ小説に落ち着いてる。盗撮とかマゾとかはもうメジャーすぎて特殊とは言い難い。文章のはっちゃけ具合も今ひとつ。飲み会のエッサッサはとても良かったけど、他は普通の下ネタレベル。いろいろと伏線を張って次巻へ力を溜めてるのは感じたが、一巻でコケたら発売されんぞ。
読了日:07月09日 著者:中西 鼎
河合隼雄スペシャル 2018年7月 (100分 de 名著)河合隼雄スペシャル 2018年7月 (100分 de 名著)感想
1回目に出た方法で、自分の心を分析しました。タイプは内向的思考型。このタイプは、補助機能の直観と感覚を使い(事実を元に思考し)、劣化機能の感情を発達させると、人格を発展できる。コンプレックスは、人間関係や人に対する感情を表す言葉。影は、要領の悪さ。論理的でない行動や言葉に接すると腹が立ってしまう。つまり、要領よくしなければならないという価値観が、感情を押し殺している。克服するためには、要領の悪い相手と話したり、物語を読んで自分の価値観と付き合う方法を学ぶのが良い。
読了日:07月05日 著者:
安達としまむら (4) (電撃文庫)安達としまむら (4) (電撃文庫)感想
今回は安達回。中学時代は、心から好きじゃない人を無視していた。今は、大好きなしまむらを必死で追いかける。進級で離れたしまむらに勇気を出して近づいて、一緒に帰るときに手を握って「帰さないぞー」って言ったり「だってしまむら、ほかの子と、いたから」とヤキモチ宣言したり「電話してる間は、しまむらの時間を独り占めできるし」と束縛したりで最高にかわいい。最後はお泊りで腕枕まで進展する。けど、しまむらは安達に強く求められることに抵抗を感じてる上、幼馴染の樽見から熱烈なアタックを受けている。しまむらを勝ち取るのは誰かな?
読了日:07月05日 著者:入間人間
安達としまむら (3) (電撃文庫)安達としまむら (3) (電撃文庫)感想
しまむらを想いながらチョコ作る安達を見てニヤニヤする回だと思ってたけど、しまむら回だった。「好きっていうの、好きじゃないっぽい」しまむらが、幼馴染の樽見との付き合いをきっかけに、少し変わり始める。「わたしの過去は茨で繋がっていた。触れると、未熟な自分に傷つけられる」今の自分の付き合い方を変えられなかったしまむらが、樽見との別れ際に「たるちゃん」と大声で呼び止める。そして、安達への「これからも仲良くしようね」宣言。最後、しまむらと抱き合った安達の胸の高鳴りと締め付けの表現が臨場感があった。
読了日:07月05日 著者:入間人間
安達としまむら (2) (電撃文庫)安達としまむら (2) (電撃文庫)感想
クリスマスプレゼント交換。しまむらの面倒くささが良い方面に。「良い面も悪い面もどちらもあやふやにしないと、友達は続かない」「なんで、と言うと関係がぐにゃりと曲がって、それを治すのに多大な労力がかかってしまうので言えない」「わたしと、ではなく、誰かとを安達が望んでるのなら、いいかな」。積極的に付き合いたくはないけど、断るのも面倒。でも安達と付き合ってるし、実は好きなのではなかろうか。最初、安達母に怒ったときも、妹みたいな安達のことを気にかけてたんじゃないかなぁ……と、書いてないことを妄想して楽しめました。
読了日:07月05日 著者:入間人間

読書メーター

読書メーターまとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:735
ナイス数:139

本の画像を大きくしました。見やすいかな?
小説書いてたせいで、目標を達成できてないですね。

ま、サマポケ発売されたんで、全力で楽しみましょう。
本は100分で名著の河合隼雄特集でいいや。


肉極道 1 (芳文社コミックス)肉極道 1 (芳文社コミックス)感想
腕がサッパリな肉料理屋に訪れたヤクザ風の男が、正しい料理法を指導する。肉料理はレシピ通り作っても美味しくないことが多いが、この漫画は違う。とにかく美味しい、柔らかい、ジューシー! 柔らかく焼けたステーキを食べた時は感動しました。調理の基本はじっくり、丁寧に、時間をかけて。強火で焼くと肉が固くなる上、水分と旨味が飛んで行ってしまう。
読了日:06月27日 著者:森尾正博,佐々木善章
「発達障害」と言いたがる人たち (SB新書)「発達障害」と言いたがる人たち (SB新書)感想
得意なこと以外はできず、社会不適合のような人が成功し、メディアでとりあげられた。そこから発達障害ブームが起こる。欠点が長所になるという救済的な物語に、コミュニケーションが苦手な人達はすがり付いた。私も若い時、自分の心の傷は純粋かつ唯一なものだから、特別な力を持っているはずだと自身に言い聞かせていた。
読了日:06月13日 著者:香山 リカ
女の子の設計図 (ひらり、コミックス)女の子の設計図 (ひらり、コミックス)感想
両親の離婚で離れて暮らしていた花南と青音が、再び共同生活を開始。親のイチャイチャぶりに愛想が尽きた花南に対して、可愛い女の子との共同生活に青音は喜ぶ。距離感の違いでぎこちない二人だけど、仲間はずれにされて不安がってる花南に「私がいるじゃない」と声をかけたとこから、関係が変わっていく。距離が近づいたり離れたりする度、お互いの気持ちが揺れ動くのが良い。他の3編も秀逸。「私の中の少年が、君に恋をしています」で恋の宿命性を表現したり、「私からは逃げられない」で関係性を逆転させたりして上手い。
読了日:06月11日 著者:紺野 キタ
ファウスト (まんがで読破)ファウスト (まんがで読破)感想
世の真理は教会の人間だけが知っていたとされる中世。ファウストはあらゆる学問を究めても真理に到達できず、友や恋人もいない人生を嘆いた。悪魔メフィストは彼に、魂と引き換えに若さを与える。悪魔はファウストに「人間にも神を越えられる」ことを見せて欲しかった。悪魔はもともと神だったが、戦いに負けて悪魔になった。人間の醜さを目の当たりにした悪魔だが、ファウストに希望を見出した。ファウストは最初、恋人を手に入れる為に家族を殺したが、最後は世の人のため、街を作った。理性の力だ。理性には世界を変えるエネルギーがあるのだ。
読了日:06月04日 著者:ゲーテ,バラエティアートワークス

読書メーター

読書メーターまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1808
ナイス数:324

ナイスが300越え。人気作のよつばとを読んだのが良かったね。
あずまんが大王の頃から読んでるんだし、このまま全巻登録もありかな。

今月はナイス500、10冊、お気に入られ150を目指そう。


檸檬 (新潮文庫)檸檬 (新潮文庫)感想
「冬の蠅」を読む。夏頃のすばしこさを失い、衰えた姿で這う蠅が日向で元気になる姿に、梶井は自身の憂鬱を重ねる。太陽は生の幻想で私をだまそうとする。心を楽します快感は、同時に重っ苦しい不快感である。太陽は日向だけを照らし、反面に異様な影を作る。そこには「理性の欺瞞」がある。自分自身の認識を騙し、日のあたる面だけを見て幸福だと思い込んでしまう。彼を癒したのは夜のわずかな光だった。そこには日向の欺瞞はなかった。僕は人間関係が苦手なのだが、それは幸福の影を恐れるからだ。関係が良くなるにつれ、反発する自分が出てくる。
読了日:05月22日 著者:梶井 基次郎
ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)感想
僕は身近な人の喪失を経験する。それでも僕は腐らず、喪失をありのまま受け止める。「言葉にならないものを大切にすればいいんだ。それが死者に対する礼儀だ」「どんなものでも消えるべき時がくれは消える。そして消える時が来るまでは消えないんだよ」「時間というものは腐敗と同じなんだ。思いもよらないものが思いもよらない変わり方をする」。最後、部屋に一つ残った白骨は自分自身だろう。人はいつか死ぬのだから、後悔のない生き方をすべきだと思った。自分にできないことはしなくていい。僕が泣けないもののために誰かが涙を流してくれる。
読了日:05月22日 著者:村上 春樹
てるみな 1―東京猫耳巡礼記てるみな 1―東京猫耳巡礼記感想
猫耳少女が幻想化された鉄道を旅する。「家の近くを走る→民家を削りながら走る」「JRと競争→JRをドリルで攻撃」などの戯画化に加え、千と千尋っぽい街が異国感と共に郷愁を呼び起こす。ありえない設定なのに「鉄道の原型はこうだったのかもしれない」と感じさせる、不思議な漫画だ。読んでいると、電車に乗った時にふと感じる疑問や違和感に、答えを見つけてもらった気分になる。例えば、車掌の変な声のアナウンスに「人と魚の両方にわかるように喋ってるんだ」と思う場面。なるほど、水の生き物にはくぐもった声の方が伝わるのか、と納得。
読了日:05月21日 著者:kashmir
街場の教育論街場の教育論感想
▼「政治家が教育改革をするのは任期中に失敗が顕在化しないから」「教育問題を一挙に解決する方法はない」と、政策を一刀両断して気持ちがいい。▼国や企業が行ったグローバリズムが個性化を進め、結果的に連帯力のない個人を作り出し、学力も労働力も下がってしまったという指摘は見事だ。わからないときに「わかりません、教えて下さい」と人に頼む能力こそ、学力の本質だからだ。▼メンターが「自分の限界を決める他者」というのは面白い。自分が決めた限界を越えたところで、結局そこには同じ自分がいるから無意味だ。
読了日:05月20日 著者:内田 樹
よつばと!(14) (電撃コミックス)よつばと!(14) (電撃コミックス)感想
今回はヨガ、ビーズのネックレス、クレープなど、よつばの女の子の面がたくさん。ごみ袋でドレス、ビニール紐とリボンで髪を作ってお姫様ごっこ。幼稚園を思い出して懐かしくなった。よつばの無邪気な一言に対するみんなの表情、相変わらず面白い。特にヨガ教室の「みんなふとったからきたのかな」のとこの死んだ目とか、気にしないようにしてる目とかが笑える。気になったのはとーちゃんの料理「サッポロいちばんどん」かな。何かよくわからんけどうまそう。
読了日:05月13日 著者:あずま きよひこ
コンピュータが小説を書く日 ――AI作家に「賞」は取れるかコンピュータが小説を書く日 ――AI作家に「賞」は取れるか感想
AI小説の未来に期待して読んだが、残念ながら完成には程遠いようだ。現時点では、人間が小説のパターンを作り、コンピュータがパターンの中に単語を当てはめて文を作っており「どのへんがAIなの?」とツッコミたくなった。AIは形態素解析しかしてないのだ。AIが小説のパターンを学習して小説を書くというのは夢のまた夢である。文の組み合わせには将棋や囲碁とは比べ物にならない程の数があるため、AIの力を持ってしても全容は掴めないようだ。
読了日:05月13日 著者:佐藤 理史
ななゆり (IDコミックス 百合姫コミックス)ななゆり (IDコミックス 百合姫コミックス)感想
特にストーリーもなく、ただ女の子同士でイチャイチャするだけの漫画ですが、イチャイチャっぷりが群を抜いている。絵のかわいさやコマ割りの上手さなど、作者の筆力のおかげでそう見えるのです。最初の告白してるだけのシーンになぜかときめいてしまい、首を絞めあったり一日中手を握り続けたりするバカップルっぷりにリビドーが急上昇してしまう。パンツ交換して授業受けるシーンが性行為に見えるのも良いですね。この一冊は「百合=ストーリー」だった僕の価値観を崩壊させました。仲良しの女の子を見るだけでも幸せになれるんですね。
読了日:05月08日 著者:マウンテンプクイチ

読書メーター

読書メーターまとめ

4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:633
ナイス数:161

自分のためじゃなく、誰かのために文章を書きたい。
誰かに喜ばれる感想は素敵だ。

今回、寝ながら学べる構造主義は、コメントを使って長文感想を書いてみました。

序文の良い入門書の条件について。良い入門書は「私たちが知らないことから出発し、専門家が言いそうもないことを拾い集めながら進む」「私たちが知らずにすませてきたものは何かを問う」「答えることのできない問いを示し、読者一人ひとりがその問題を自分のこととして引き受けられるように差し出す」。

最近読んだ「免疫学個人授業」はどうだろう。冒頭で「免疫は体を治すはずなのに、難病の多くは免疫のせい」と書かれている。これは答えのない問い(矛盾)だ。この問いを「免疫とは自己以外を破壊する仕組み」という定義から、免疫の様々な矛盾を辿りつつ「じゃあ自己って何?」という点を考えていく。免疫の仕組みを知るために読み始めたのに、いつの間にか大きな問題に取り込まれる。

私は即興小説トレーニングで上達し、いつかは即興小説の入門書を書きたい。もし書くとしたら「既成の構造に、お題という変数を加えると、なぜか新しい物語が生まれる」ことから始めるのが良いのかな。「オリジナリティとは何か」という問題から「アイデンティティとは何か」という問題に発展させ、人が生きる意味を考える。

「世界には欠けている部分があり、埋められるのは自分しかいない」という実感が、文体を作る。「自分には欠けている部分があり、埋められるのはこの人しかいない」という実感が恋を作る。



集中力はいらない (SB新書)集中力はいらない (SB新書)感想
▼世間が言うほど集中力は必要ない。集中するとは、一つのことに意識を向けることだが、それって機械と同じじゃないか。世間が集中力を重視するのは、機械のように働く人間が求められているからだ。▼過去に上手くいったときのことを考えてみよう。意外に集中していないときでも上手くいっているのではないか。▼本屋で「○○力」という本をよく見るが、「力」をつけることによって、それが良いものだと錯覚させている。いらない力もあるのだ。
読了日:04月22日 著者:森 博嗣
寝ながら学べる構造主義 ((文春新書))寝ながら学べる構造主義 ((文春新書))感想
再読。改めて読むと、自分の思考の構造主義化に気づく。「自己自身からの乖離(鳥瞰的視座へのテイクオフ)は、労働や他者とのかかわりの中で達成される」。これは「自分の文体を見つける方法」に似ている。自分の文体は、他者の文章の良いとこを増やし、悪いとこを減らすことで磨かれる。また、文体を完成させるには、社会における自分の役割を発見しなければならない。「世界には欠けている部分があり、埋められるのは自分しかいない」という実感が、文体を作る。
読了日:04月21日 著者:内田 樹
1分で大切なことを伝える技術 (PHP新書)1分で大切なことを伝える技術 (PHP新書)感想
日本には、長くて中身のない話が溢れている。その結果、非効率な仕事、非生産的な会話、非論理的な文章が生まれている。自分も仲間入りしないように、この本でトレーニングしたい。まずは構造を覚える。『現状 → 問題点 → 解決策』『全体 → 部分 → 独自視点』だ。そこに、相手の経験知に合わせて、イメージしやすくなる例をのせると良い。目標を具体的にするのも大切。「どんな時、どんな人に対して話し上手になりたいか」まで考えないと、的外れな技術を追っかけてしまう。
読了日:04月15日 著者:齋藤 孝

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